第7話 ページ7
「カニちゃん、真面目にやってくんね?」
「いつに増して下手くそだな」
「どう見ても落ち込んでるように見えると思うんですけど、先輩方は慰めようという気はないんですか?」
いつもなら入るシュートも今日はなかなか入らない。エースの発言にジャミルは「ないな」とキッパリ答え、フロイドは「対価に何をくれる?」と二人して冷たい先輩だった。
「どいつもこいつも冷たい人ばっかですね!好きな人に告白をしたら振られたというか、そもそも好きというのすら信用されてないってことあります?」
フロイドとジャミルは互いに顔を合わせ、エースに歩み寄る。エースの頭と背中を撫で、彼らなり後輩を慰めようとした。
「そもそもお前好きな人いたんだな、知らなかった」
「カニちゃんの好きな人誰?小エビちゃん?」
「A、よく一緒にいるところ見掛けると思いますが」
二人は「あー」と納得した。フロイドは「カニちゃん、あいつのこと好きだったんだ、全然気付かねえわ」と言う。
ジャミルも気付いてなかったらしく、気付けた監督生が凄い。
「彼が信用出来ないっていうのはなんとなくだが分かった気がする」
「なんですか?オレがそんな信用出来ない人間てことです?」
「恐らく監督生が原因だな。お前からしたら腐れ縁のような仲になっているが、あの容姿と人柄で彼女を好きにならない奴がおかしい。彼の中で劣等感を抱いてるんじゃないか」
ジャミルの言葉にエースは納得した。あの時のAの発言はそういう意味が含まれていたのか。
「小エビちゃんは寮の役職とか貰ってっけど、あいつ何もねえしな?入学当初は小エビちゃんとアザラシちゃんの話は耳にタコが出来るくらい聞いたけど、あいつの話なんも聞かねえもん。存在を知ったのお前がイソギンチャクになってから知ったしね」
「普通は監督生を好きになるのに、なんでこいつ俺を好きとか言ってんの?とか思ってるんじゃないか?」
「オレは監督生のことを恋愛対象として見てなかっただけですけど?」
自分で言って抉ってしまった。その言葉はAがエースに言った言葉と全く同じだ。
Aからするとエースは眼中になかった。
「お前、変な奴を好きになったな。俺は彼が笑ったところなんて見たことないが」
「オレ的には小エビちゃんよりもあいつの方が付き合うの難しいと思うんだけど、アイツ自分のこと全然喋らなくね?」
「ちゃんと話し合った方が良さそうですね」
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原(プロフ) - ももももももつつつさん» 返信がかなり遅くなってすみません。今回はエースがメインなのでバスケ部を多めに入れてみました.ᐟ.ᐟ書いていて楽しいです> < 更新再開しますので最後までお付き合い頂けると嬉しいです.ᐟ.ᐟ (12月1日 4時) (レス) id: fac85d8135 (このIDを非表示/違反報告)
原(プロフ) - 檸檬さん» 返信がかなり遅くなってすみません。今作は監督生と男主の文章を練っているつもりなので嬉しい言葉です(;;)更新再開しますので最後までお付き合い頂けると嬉しいです.ᐟ.ᐟ (12月1日 4時) (レス) id: fac85d8135 (このIDを非表示/違反報告)
ももももももつつつ - くぁぁぁぁあ!!!ストーリーも面白いし、ジャミル、フロイドの会話も面白い!!!バスケ部最高!!!頑張ってください!!!! (2023年2月8日 2時) (レス) @page25 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すごい面白かったです!!監督生ちゃんの葛藤とか、男主くんの感じとか全部好きです!!御身体に気をつけて更新頑張ってください!応援してます(*^^*) (2023年2月8日 0時) (レス) @page25 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
原(プロフ) - ロアさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて大変嬉しく思います☺️更新頑張ります! (2023年1月19日 10時) (レス) id: 767bd22d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:原 | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/x_hara_?/)
作成日時:2023年1月11日 18時