第２４話 ページ24
「遅い」
「後輩のくせに遅刻するなんてカニちゃん、生意気だね」
体育館に着くと、既にジャミルとフロイドがいた。いつもフロイドは遅刻するし、もっと悪ければサボっているのに、なんでこんな時だけ先にいるんだ。
「まー、仕方ねえか」
ぽつりとフロイドが呟いた。
仕方ないって何が？どういう意図で言ったのか分からない。エースは尋ねる前にフロイドの声によって自分の言葉は遮られる。
「傷心中の稚魚ちゃんを慰めてたんだろ？人間はメンタルやられてる時に優しくするとすぐ惚れるってサメちゃんが言ってたよ。今が絶好のチャンスじゃん」
「どういうことです？なんでAがメンタルやられてるんです？」
「は？聞いてねーの？」
フロイドの言っていることが全く意味がわかってないエースは疑問符を浮かべる。フロイドの口から呼ばれたサメちゃんとは誰だと思ったが、それよりもっと聞かがりなことがあった。
「最近小エビちゃんガッコーに来なくてつまんねーから、昨日オンボロ寮にお邪魔したんだよね。そん時に元の世界に帰れないと学園長に言われたって聞いたんだよね。それでガッコー休んでるんでしょ、小エビちゃん。お前は稚魚ちゃんから聞かされてーの？」
そんなの初耳だ。
問いかけてもAはなんでもないの一点張り。本人じゃなくてフロイドから情報を知るって、アイツからするとオレは友人でもなんでもないんじゃないか？
アイツが少なからずオレのことを友人だと思っているなら、何か一言くらい言ってもいいだろ。
「その様子は聞かされてなかったんだな。それとも元の世界に帰れなくてもどうでもいいとか思っているんじゃないか？」
「いやそれだと、アイツのメンタル鉄の塊で出来てんの？」
様子がおかしかった時はあった。学園長に呼ばれて帰ってきた時が一番様子がおかしかった。あれは絶対にショックを受けていたはずだ。なのにあいつはなんでもないと言った。
「アイツさぁ、本当に生きにくい性格してるよね。もっと人に頼ればいいのに頼らないし。辛くても何も言わない。自分の首を自分で絞めてる」
「頼りたくても頼り方が分からないのかもしれないな。彼の性格からして自分から言わないだろう」
「オレ今日帰ります。やることが出来ました」
「行ってらっしゃい〜」
「ここまで来るとエースが可哀想に見えてくる」
走っていくエースの後ろ姿を見届ける先輩だった。
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原(プロフ) - ももももももつつつさん» 返信がかなり遅くなってすみません。今回はエースがメインなのでバスケ部を多めに入れてみました.ᐟ.ᐟ書いていて楽しいです> < 更新再開しますので最後までお付き合い頂けると嬉しいです.ᐟ.ᐟ (12月1日 4時) (
レス) id: fac85d8135 (このIDを非表示/違反報告)
原(プロフ) - 檸檬さん» 返信がかなり遅くなってすみません。今作は監督生と男主の文章を練っているつもりなので嬉しい言葉です(；；)更新再開しますので最後までお付き合い頂けると嬉しいです.ᐟ.ᐟ (12月1日 4時) (レス) id: fac85d8135 (このIDを非表示/違反報告)
ももももももつつつ - くぁぁぁぁあ！！！ストーリーも面白いし、ジャミル、フロイドの会話も面白い！！！バスケ部最高！！！頑張ってください！！！！ (2023年2月8日 2時) (レス) @page25 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すごい面白かったです！！監督生ちゃんの葛藤とか、男主くんの感じとか全部好きです！！御身体に気をつけて更新頑張ってください！応援してます(*^^*) (2023年2月8日 0時) (レス) @page25 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
原(プロフ) - ロアさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて大変嬉しく思います☺️更新頑張ります！ (2023年1月19日 10時) (レス) id: 767bd22d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：原 | 作者ホームページ：https://marshmallow-qa.com/x_hara_?/)
作成日時：2023年1月11日 18時
