第１９話 ページ19
「相席いいか？」
「…構いませんが」
一人で昼食を取っていると、ジャミルが声を掛けてきた。どういう風の吹き回しだ。
「カリム先輩は一緒じゃないんですね」
「部活の集まりがあるらしくてな。お前こそエース達と一緒じゃないんだな」
「寮長に呼ばれたらしいですね。お二人はどんな時でも一緒にいるイメージですけどね」
「いつも一緒なわけないだろ」
呆れながら吐いてくる。その声に少し怒りが含んでいるような気がした。
彼はカリムをあまり好いていないんだったけか。この人は少しだけ俺と似ているような気がする。周りには理解されないが俺の言っていることがジャミルには理解出来ると思うんだが。
「ジャミル先輩は何を定義に人を好きだと判断しますか？」
「難しい質問だな。自分にとって都合が悪くなければいいんじゃないか。お前は考えすぎなんだ」
淡々に言うジャミルは続けて喋る。
「エースの告白を受け入れ、後はお前が都合のいいようにアイツを上手く利用すればいいだけの話だ。都合が悪くなったら捨てればいい」
「凄く最低ですね。俺にとってのエースは友達なんです。そんなこと出来るわけないでしょう」
「情というやつか。可哀想だからなんて感情は後に自分を苦しめるだけだ。あとお前に一つだけ言いたいことがある」
目を合わさなかったジャミルが俺の目を見つめる。真っ黒い瞳はどこか憎悪を孕んでいるような、彼の瞳はこんなに濁っていただろうか。
「お前は監督生を過大評価しすぎているな。彼女に実績があるのは確かだ。だがお前は異常なまでに監督生を称えすぎだ。誰もが監督生を好きになると思うな、お前ならこの意味が理解出来るだろう？」
「…っ！」
遠くから「ジャミルー！」と呼ぶ声が聞こえてきた。彼は「俺はここで失礼する」と言ってジャミルは去っていった。
「A、ボッーとしているが大丈夫か？」
「デュース…寮長に呼ばれていたけど大丈夫だったのか？」
「まぁ、なんとか…エースの方はまだ説教中らしいが」
「何をやらかしたんだ、アイツ…なぁ、デュースは監督生をどう思っている？」
「マブに決まっているだろ。当然Aもだ」
「いや、そうじゃなくて…」
デュースは首を傾げ、疑問符を浮かべる。特殊なやつ、身近にもいた。
デュースは素直な奴だ。だから監督生を親友のように思っているのは本当だろう。
「誰もが監督生を好きになるわけないか…」
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原(プロフ) - ももももももつつつさん» 返信がかなり遅くなってすみません。今回はエースがメインなのでバスケ部を多めに入れてみました.ᐟ.ᐟ書いていて楽しいです> < 更新再開しますので最後までお付き合い頂けると嬉しいです.ᐟ.ᐟ (12月1日 4時) (
レス) id: fac85d8135 (このIDを非表示/違反報告)
原(プロフ) - 檸檬さん» 返信がかなり遅くなってすみません。今作は監督生と男主の文章を練っているつもりなので嬉しい言葉です(；；)更新再開しますので最後までお付き合い頂けると嬉しいです.ᐟ.ᐟ (12月1日 4時) (レス) id: fac85d8135 (このIDを非表示/違反報告)
ももももももつつつ - くぁぁぁぁあ！！！ストーリーも面白いし、ジャミル、フロイドの会話も面白い！！！バスケ部最高！！！頑張ってください！！！！ (2023年2月8日 2時) (レス) @page25 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すごい面白かったです！！監督生ちゃんの葛藤とか、男主くんの感じとか全部好きです！！御身体に気をつけて更新頑張ってください！応援してます(*^^*) (2023年2月8日 0時) (レス) @page25 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
原(プロフ) - ロアさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて大変嬉しく思います☺️更新頑張ります！ (2023年1月19日 10時) (レス) id: 767bd22d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：原 | 作者ホームページ：https://marshmallow-qa.com/x_hara_?/)
作成日時：2023年1月11日 18時
