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第4話 ページ4

すやすやと寝息を立てて寝ているAを見ていると、彼女は目を覚まし、瞳孔が開いていた。目の前にいる玲王に抱きついた。小さく震えていることに気付いた。


「怖い夢を見たのか?」

「こわい…ゆめ……?」


玲王は優しく背中を撫でてくれた。兄の問いかけに、確かに夢を見ていたはずだけど、覚えてなくて思い出そうとするが余計に思い出せない。怖い夢だったを見ていたのは間違いない…

「思い出そうとするな、怖い夢は忘れた方がいい」

考え込んでいるAの頭をくしゃくしゃに撫でる。

「朝ごはんにしよう」

ベッドに降りる玲王に続いてAもベッドから降りた。顔を洗ってくるといい。と言われ、洗面台に向かった。身長が低い彼女には3面鏡の高さに自分の姿が写ってない。何かとこの家では不便なことが多いだろう。


洗顔が終わってタオルで顔を拭きながらキッチンに近づくにつれて、いい匂いがしてきた。テーブルに完成された料理がいくつか並べられていた。

白いご飯から湯気が立っている。ベーコンエッグと野菜が添えられている。最後に味噌汁が完成してテーブルに並べられた。

「食べようか」

「は、はい…!」

向かい合うように椅子に腰を掛けた。いただきますと食事を始める挨拶して箸を持つ。湯気立っている白米を箸で掴んで口に運ぶ。熱々の白米を口の中に入れた彼女は驚いた。


「実家のご飯は基本的冷めていることが多いから温かいご飯は滅多に食べることないもんな」

「〜〜っ」


御影家は専属の料理人がいる。完成した料理はまずは執事に味見をさせて問題がなかったら自分達がようやく食べれる。その頃には料理は冷めきっていた。

Aは温かいご飯を食べる機会はなく、家庭的な料理を食べたことがない。幼い彼女の舌はプロの料理人の料理は好みではなかった。家庭的な料理の方が彼女の舌を喜ばせた。


「食べ終わったら買い物に行こう。服や欲しいものがあるならなんでも買ってやる。我慢なんてしなくていい」

「あ、ありがとうございます…でも、わたし…まだお父さんの期待に応えられてないのにいいのかな…」

「お前が気にすることは何も無い。父さんより俺の言うことを聞いていればいい。老い先短いあの人に出来ることは限られている」


後半から玲王の言っていることがAは理解出来なかった。

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(プロフ) - 真昼さん» ありがとうございます!最初の話から不穏を漂わせるストーリーなので最後までお付き合いして頂けると嬉しいです。 (2023年2月5日 17時) (レス) id: 767bd22d2b (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - めっちゃ最高です!最後かどうなっていくのか楽しみです! (2023年2月4日 11時) (レス) @page1 id: 94c427d0c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年2月3日 0時

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