Salvia. (ページ6)

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skm

「出来たでやんす！」

あべちゃんの手を引いて、パパに向かっておまわりさんのポーズ。パパは目じりを下げてにこにこ返してくれる。あべちゃんも後ろから、出来たよ、と言う。

「ママは？」
「ふっかはめめとしょうたの着替えやってる」
「ふぅん」

パパは相変わらずラウのことだっこしてるんだね、とあべちゃんが言った。パパもしかして、ラウのことダンベルか何かだと思ってるでしょ、って前に言ったことあるけど、その時すごいあせってたなあ。本当に思ってない？

「おそいねえ、」
「ねー」

パパにかかえられてるラウに向かって言えばニコニコしながら返ってくる。あべちゃんが後ろからおれの服を引っ張って話しかけてくる。なあに、とふりかえれば、だてさんとこーじは、って。

あ、そういえば！

「パパぁ、だてさまとこーじは？」

と聞くと、パパはめんどくさそうな顔でおれとあべちゃんの後ろを見た。あれ、と言いたげの。何となくわかった気がする…。2人して後ろを見ればカメラをパシャパシャしてるこーじとそれに付き合って変なポーズしてるだてさまだった。

「なにあれ、またやってんの」
「すきだねえ、」
「ねー」

めんどうみがいいお兄ちゃんって言うのか、良すぎるって言うのか。いやいやじゃないところがいいのか。むずかしいけど。たまにうつるくらいはいいかなって思うけどあれはこーじがまん足するまでだからなあ。おれにはむりかなあ。あべちゃんとはなれたくないもん。

「あーめっちゃせくしー！」
「その顔ええね！」
「こっち向いてぇ！」

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