【d!】私のために、生きろ。2 (ページ8)

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新メンバー加入ページ8

『新人？』

トントンの言葉に首傾げた。
3ヶ月ほど経ったある日の会議室。全員集まった幹部の前に、報告があった。
内容は「今日から新人が幹部に入る。」

tn「そうや。言うて俺とコネシマが引き抜いてて、A以外は面識があんねんけどな。」

トントンが「入ってええで。」と言うと、バン！と扉が開いた。
ぐるぐるメガネをかけた、背の高い青年。

ci「チーノです！皆さんこれからよろしくお願いします！」

チーノくん、というらしい。
なんだかキラキラしてるなぁ…

って、ぼーっとしてる暇はなかった。
あたしだけが初対面なら、ちゃんと自己紹介しないと！

『A・ギアハートです！』

早歩きでチーノくんの前まで行き、『よろしくね？』と手を差し出した。
一瞬動きを止めるチーノくん。

ci「あなたが噂の…」

『え？』

ci「いえいえ！なーんも！よろしくお願いしますね、A先輩！」

そう言って握手してくれるチーノくん。
先輩…
あたしが先輩！？

kn「顔ニヤけてんで、A」

『だってー！嬉しいし！初後輩だし！』

shp「…どうでもいいけどもう手、離して。はい、終わり。」

ショッピが後ろからあたしの肩を掴み、チーノくんと引き剥がした。
チーノくんはにこりと笑う。

ci「なに？嫉妬？」

shp「新人に？嫉妬？まさか。」

バチバチと睨み合うショッピとチーノくん。
嫉妬？って、どっちに？

gr「A、例のごとくチーノの教育係はお前だ。いいな？」

あたしが入った時のように、新人が次の新人の教育係になる。
うん、納得。

『任せt「だめや！！」…ん？』

zm「怪しい男の教育係に可愛いAを！？認めるわけがない！！」

全員が「またか…」という顔をする。

ci「そうですよね〜、A先輩、可愛いですもんね？」

チーノくんがあたしの顔を覗き込んで笑う。
オレンジ色の瞳が見えた。
本当にイケメンばっかりの国のトップたち…なんだかあたしは心が折れそうだよ…

gr「…Aはほぼ全員の武器を作り上げた。少しは時間もあるはずだ。そしてゾムの意見は私情にすぎん。」

誠に正論である。

そしてそう、あたしはコネシマ以外の武器を3ヶ月で完成させた。
コネシマの専用武器にする予定のあの大剣は扱いが難しく、時間がかかっている。

tn「えーと、そういうわけで、Aに頼むで。」

『うん！なんでも聞いてね、チーノくん！』

ci「はい、先輩！頼りにしてます！」

こうして幹部が1人、増えたのだった。