【d!】私のために、生きろ。2 (ページ5)

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本来の日常ページ5

翌日

いつものスーツを着ていつも通り会議室に入る。
見ると、まだ数人来ていないようだ。

『おはよぉ…』

みんなおはよう、と返してくれるのが未だに嬉しい。
欠伸をしていると、エーミールに声をかけられた。

em「まだ眠そうですね？」

『あー、うん。なんかあんまり眠れなくて…』

トントンだけが、理由に気付いているようであたしをじっと見た。
もう、トントン。何も言わないでよ？

バン！と勢いよく会議室のドアが開く。

rb「あ、ゾム。おはよう。」

zm「ふぁ〜…あー、おはよう。」

彼は自分の席につくかと思いきや、あたしの席まで真っ直ぐ歩いてきた。
あれ、なんで？

zm「A、おはよう。今日もかわええなぁ。食いたいくらいやわー。んふ、」

そう言いながら後ろから抱きつくゾム。
その場にいたトントン以外の全員が驚いた。もちろん、あたしも含めて。

kn「な、なんや！？ゾムが昨日までと違うやんけ！」

ni「…これは面倒なことに。」

ut「な、なんか僕が鳥肌すごいねんけど…」

汗が止まらない。
気にせずゾムが全員を見る。

zm「俺、Aのこと好きやねん。振り向いてもらえるためにこれから頑張ろかなーって！みんな応援してな！」

『ふぇ！？ゾム！？』

そんな中、ずっと黙って見ていたグルッぺンが片眉を上げてひっくいひっくい声を出した。

gr「…ほう？」

会議室が冷凍庫の中と化した。
さ、寒い、凍えて死にそうだ。死ねないけど。

tn「グルさん、ちょっと落ち着いて…」

gr「落ち着いている。…お前も何か知っているのだろうトントン。」

「うっ」と声を上げるトントン。
そんな2人をみて、オスマンが目を見開く。

os「らしくないなぁ？グルッぺン。」

イライラが隠せていないグルッぺンにオスマンが言い放つ。
トントンはため息をついた。
なんだか不穏な空気の、我々国トップ3。

zm「ええよな？グルッぺン。」

gr「…好きにしろ。」

shp「ダメです！」

グルッペンの冷たい声に立ち上がって抗議したのはショッピだった。

shp「ゾムさんは何するかわかりません。Aは俺の大切な相棒です。俺が守る。」

zm「あ？いつから相棒なんて認識してんねん。」

次はゾムとショッピの言い合いが始まった。
当の本人のあたしは完全に置いていかれているわけだ。

こうしてこの日から、今までの日常がちょっとギスギスするようになった。