動き出す時 ページ35
グルッペンside
戦争開始から2ヶ月
戦況は有利だ
ただひとつ、Aを取り戻せていないことを除いては
Aのラボで大きく深呼吸する
あいつのいない朝を迎えるのがこんなに憂鬱なことだとは思わなかった
gr｢声だけでも聞きたい｣
呟いても消えるだけの声
不死身だから死ぬことはない
ただ、一体何をされているのか…
インカムから声が聞こえた
rb《グルッペン。コネシマの軍が一気に押し上げてんで、本拠地スタンシアラ城まであと少し》
あれからずっと自分を責め続け、寝ずに仕事をするロボロ
すぐに応答する
gr｢ゾム、ショッピ。今すぐ総統室まで｣
zm,shp《了解》
棚の上にあるAの糖分補給用のチョコレートを1つ口に入れて、ラボを出た。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
いつもの机の前に戦闘準備が完了しているゾムとショッピ
2人ともやつれたように見える
ただ訓練は欠かさず2人でやっていたようだ
gr｢スタンシアラ城への侵入を頼む｣
zm｢やっとか｣
shp｢待ちくたびれましたよ、目的はAの救出ですよね？｣
その言葉に頷く。
gr｢まずはコネシマと合流してくれ。あいつの今の勢いなら本拠地までも容易い。そして｣
俺はショッピを見て言った
gr｢お前とコネシマで王の首を取れ｣
shp｢え、Aは｣
gr｢ゾム｣
ゾムは何も言わずに目を細めた
gr｢城の兵士を倒しつつAを探し、救出しろ。必ず連れ帰って来い。｣
zm｢言われずとも｣
にやりと笑うゾムには狂気を感じた
ショッピは隣でため息をつきながら頭を搔く
shp｢まぁいっすよ、すぐ片付けて俺もAのとこ行くし｣
頼もしい2人に笑いながら告げた。
gr｢必ず生きて帰れ｣
zm,shp｢ハイル・グルッペン｣
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作者名：雪白ましろ | 作成日時：2024年2月9日 17時
