使命 ページ28
『ロボロが運転するの？』
rb｢逆に他に誰がおんの？｣
真夜中
久々に戦闘服を着て城を出ると、ロボロとかっこいい黒塗りの車が。
『えー…あたし？』
rb｢お前できへんだろうし道もわからんししれっとどっかに突っ込んでてへぺろとか言いそうやし乗りたないわ｣
『散々な言われよう！！』
最後はわかんないけどまぁ最初2つに関しては合ってるよ
この世界ではもちろんのこと元の世界でも免許は持ってないし、道はわからない。
あたしは大人しく助手席に乗った。
『安全運転でお願いします』
rb｢あいよー｣
車が動き出し、城が遠ざかる。
ロボロの顔をちらりと見る。よくよく考えたらロボロと2人きりになるのは初めて。
rb｢なんやねん、じろじろ見よって｣
『んー、運転するロボロかっこいいなって』
rb｢はぁ！？｣
明らかに動揺するロボロにくすくす笑う
rb｢からかっとんのか｣
『本心だよ』
あたしは前に向き直って座る。
気になってたことを訊ねた。
『どうしてロボロ自ら調査に行くの？』
rb｢あぁ、お前だけ知らんもんな｣
ロボロは悲しげな目をして答えた。
rb｢俺の育ちがその集落の孤児院でなぁ…里帰りも兼ねて、危険な奴らが蔓延ってるなら自分で始末したいって自分勝手な理由やな｣
『そうだったんだ』
孤児院があるなら尚更守らなきゃいけないもんね。
あたしは納得して頷いた。
rb｢まぁ俺一人で解決するしお前はなんもしなくてええわ｣
『そんな寂しいこと言わないでよ〜』
rb｢元々1人で行く気やったしな｣
前を見てそういうロボロ
あんまり信用されてないのか、巻き込みたくないのか…
『じゃあさ、ロボロはその集落の人たちを守るでしょ？』
rb｢おん｣
『あたしはロボロを守るよ』
rb｢…あんまりお前をこき使うと色んな奴が怒るから嫌なんやけどなー｣
『色んな奴？』
rb｢いや…じゃあ頼むわ｣
『りょ！』
渋々了承するロボロに敬礼して笑顔で返した。
rb｢大分時間かかるし、寝とってええよ｣
『寂しくない？』
rb｢はよ寝ろ｣
『もう、冷たいんだから…じゃあお言葉に甘えて』
ふっ、と微笑んで一瞬あたしを見るロボロを横目に
ゆっくり目を閉じた。
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作者名：雪白ましろ | 作成日時：2024年2月9日 17時
