【d!】私のために、生きろ。2 (ページ19)

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夢か現実か、過去か未来かページ19

コネシマside

ゆっくりと目を開ける。
ここはどこや？

立ち上がって、見えた情景に目を疑った。

黒い空。焼き払われた我々国。
そして、倒れて意識のない幹部たち。
俺はすぐさま駆け寄った。

kn｢おい！お前ら起きろ！一体何が…｣

全員、息絶えている。
不死身であるはずのAまでもだ。
だが、1人だけ姿が見えなかった。

kn｢大先生は…｣

周りを見渡せば、崖の方にヨレヨレのスーツを着た後ろ姿。
間違いない。
俺は近寄り、声をかける。

kn｢おい、大先生！なんでこんなことになってん！？｣

大先生はゆっくり振り返る。
片手に煙草を持ち、目を細めた。

ut｢なんで、だって？おもろいこと言うやん。｣

ふーっ、と煙をはいた。

ut｢全部シッマがやったことやのに。｣

耳を疑った。そんなはずない。そんなはずは…

ut｢我々国を焼き払い、滅ぼし、幹部だけでは飽き足らず総統であるグルちゃんまでも殺した。｣

kn｢そんな、わけ…｣

大先生は煙草を地面へ落とし、靴で踏んで火を消す。そしてジャケットから銃を取り出し、俺へと狙いを定めた。

ut｢俺は信じとったよ。最後まで。｣

大先生の頬に一筋の涙が伝う。

ut｢けどな、やられる前にやる。さよなら、シッマ。｣

そのまま引き金をひく。
そこからはまるでスローモーションだった。

動けないまま、目の前まで弾丸が迫った。