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38度後半の高熱が三日間も続き、何も考えることなく寝続けた。
ようやく落ち着いたと思えば、金曜日の夕方。36度くらいまで熱は落ち着き、私は冷静になってスッキリとした頭で今までのことを振り返った。
神宮寺が転校してきて。
神宮寺に告白されて。
紫耀と文化祭一緒に回って。
神宮寺に避けられて。
2人に(演技だけど)告白紛いなことをされて。
紫耀に"離れて行かないで"なんて言われて。
紫耀に助けられて、神宮寺は遠ざかっていって。
神宮寺が転校してきてから、目まぐるしく色んな事が起きた。
神宮寺は私に"強くなれ"と言った。
誰かが、恋愛はNo pain,No gainだ、なんて言ってるのを聞いたことがあるけれど、確かにその通りかもしれない。
痛みなしに得るものはない。
神宮寺はきっと、たくさんの痛みを背負いながらも、私にたくさん想いをぶつけてくれた。
私が神宮寺に何かを返すことが出来るのだとすれば。
それは、私が強くなること、なのかもしれない。
そして私が強くなるには、私も痛みを覚悟しなければならない。
そう考えたら、神宮寺が私を避けてた意味も分かってきて。
ああなんて簡単なことだったんだろう、そして、私はどれだけ神宮寺に甘えて来たんだろう。
神宮寺の行動に納得がいき、わたしはスッキリとした頭でスマホを開く。
しばらくスマホを見ていなかったうちに、クラスメイトが私を心配する連絡がたくさん来ていた。
その中には、紫耀からのLINEもあって気になるのに、既読を付けたくなくて、あえて強く長押しして既読を付けないように読んでみたり。
「大丈夫だった？」
私は、たった7文字の紫耀への返信に、四度も五度も文章を打ち直して、10分以上かかった。
「今やっと熱が下がった！助けてくれてありがとう」
ただこれだけの文章に時間がかかる。
送ったら送ったで、なんだかそわそわしてしまう。
好きなんだなあ、なんて改めて実感してしまう。
例えどれだけ彼女を作ろうとも
例えどれだけ距離ができてしまったとしても
例えわたしがどんな人に会おうとも
きっと、わたしはこのまま自分の気持ちに区切りがつかない限り、紫耀の想いを聞かない限り。
私はずっと幼馴染に恋をし続けるのだろう。
だから、伝えよう。
私のスマホが、あゆみちゃんからの新着のメッセージを伝える音を鳴らす。
「席替えした(;_;)」
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あきんちょ - めちゃめちゃ良かったです！ぜひぜひ2nd season かいてほしいです！ (2019年5月7日 23時) (
レス) id: 5f9a7e6066 (このIDを非表示/違反報告)
タロウ - ののさん» コメントありがとうございます！わたしの処女作品から！嬉しいです！拙い文章ではありますが、楽しんでもらえれば幸いです！！作者登録はあまりするつもりはありません…フリーダムにやっていきたいなあ、なんて思っていて…これからもよろしくお願いします。 (2017年11月14日 19時) (レス) id: 9be0b69fd5 (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - 「世界はそれを愛とよぶ」から拝見しています。タロウさんの作品に出会い、久しぶりに頻繁に占ツクにアクセスするようになりました！差し出がましい申出かとは存じますが、タロウさんは作者登録はなさらないのですか？これからも続き、楽しみにしています！ (2017年11月14日 8時) (レス) id: dbdd18e851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タロウ | 作成日時：2017年11月12日 22時
