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昨日のチーフの笑みが頭から離れへんまま
翌日の朝を迎える。
いつも通りすれば大丈夫。
マルちゃんなら誤解やって、分かってくれる。
昨晩からずっと考えてた言葉を口の中で小さく確認して、エレベーターの階数ボタンを押せば、10秒もしない内に部署に着いた。
「おはようございます」
いつもよりは幾分かぎこちないと思うけど、上手く笑顔で挨拶出来たと思う。
……でも、その俺の挨拶に返してくれる人は誰もおらんかった。
部署には既にたくさん社員がおるのに、誰も俺の存在に気付いていないような。
…違う、俺の存在をないように扱うような。
そんな、空気感。
何やコレ。
俺は何かしたつもりないし。
「亮ちゃん、あの、」
こんな空気になっている理由を聞こうと亮ちゃんに話しかけると、鋭く睨まれた。
生まれて初めて目にする、敵意剥き出しの瞳。
本能的に俺を敵やと認識している、レベル。
「話しかけんでくれへん？忙しいねん」
亮ちゃんは机に貼ってあった付箋をペリッと剥がして立ち上がる。
俺がしつこく話しかけると、亮ちゃんは吐き捨てるように言った。
「嘘つき」
お前もそこらの女と大して変わらんやん。見損なった。
亮ちゃんはそう付け足して。
俺が汚い存在でもあるかのように。足早に俺にから離れて行った。
どういうこと？
5月のくせに俺の肌にはジットリとした嫌な汗が伝った。
チーフや。絶対チーフが何かしたんや。
文句言ってやろ。
そう部署内を見渡すと女の子達の視線が突き刺さる。
つい昨日まで笑い合った子達までもが、ヒソヒソと隣の子と俺を見ながら噂話なんかして。
そんで、俺と目が合うとパッと目を逸らされる。
何があったんや。何が起こったらこんなに敵意剥き出しにされるん。
「あのマルちゃん…」
「何？上司やねんから丸山さん、って呼んでくへへんかな」
「え…」
マルちゃんって呼んでエエで、って言うてくれたやん。
何でいつもみたいにニコニコ笑ってくれへんの。
泣きそうになりながら出来上がった資料を見せる、と。
「俺、もう大倉君とペアちゃうから。俺に見せても意味ないで」
え？
「俺、錦戸君とペアやから。大倉君は大好きな安田チーフとペアやで。良かったやん」
やから、それは誤解やって……。
口を開くと言葉を発する前に遮られる。
「章ちゃんと、付き合ってんのやろ？」
冷たく、突き刺すような声に、
誤解を解こうとする俺の喉は簡単にひあがってがってもうた。
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れいんと。(プロフ) - つらきさん» コメントありがとうございます！更新速度が遅くて申し訳ない…。んー、どうでしょ。その辺りにも触れていきたいと思っています笑 (2021年10月3日 9時) (
レス) id: e2762dc7c7 (このIDを非表示/違反報告)
つらき(プロフ) - 大量更新ありがとうございます〜！！これからの展開が楽しみです。青さんが何を考えてるのか全然わからない笑 橙さんは少し緑のことが好きだったのかな、だから出勤してきたのかな、と考えを巡らせてます。更新頑張ってください！ (2021年9月27日 11時) (レス) id: 5dae2b6d43 (このIDを非表示/違反報告)
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