ひゃくろくじゅうご ページ33
ス「っ、死ねぇ！！」
とっさのことに反応できずにいた。いくらサイボーグでもあんな高さから落ちれば海面に叩きつけられて手足がもげるだろう。やばいと思い起き上がると肩に痛みが走った。
『っぐ、いて』
その声に反応しこちらを向いたスパンダムは、一直線に私の方へ進んできた。
そして私の服の襟を掴み、そのまま谷の方へ突き出した。なんとかヘリに足をかけて落ちずにいるが、今こいつが手を離せば、確実に死ぬ。
ス「てめえ、預言者！お前は知っていただろう！あいつが設計図を持っていたことを！！」
勝手なことを叫びながら手を揺らすので、捕まる中心がない私は空中を揺れていた。下に何もないことを思い出し足が震える。背中にぞわぞわと嫌な感覚が走る。
死ぬという恐怖を実感するには十分だった。
勝手に叫び声をあげそうになる喉を押し込め、スパンダムの手首を武装化した掌で掴んだ。
『し、ってた。全部さ、ルフィ達がくるのも、フランキーが設計図を持っていることも』
せめて、と余裕の笑みを浮かべようとするがきっと取り繕えていないだろう。みっともない顔になっているだろう。いいよ。嗤えよ。
『これから起こることも、全部知ってる。つまり、お前らは、負ける』
そう言ったときのスパンダムの表情は、さぞかし見ものだった。驚きか恐怖か、もう力に入らなくなっているスパンダムの手を引き剥がし、ベランダのヘリから足を外した。
ロビンが叫ぶ声が聞こえた。ルフィ達の声も。
正直なところ、この世界には悲しみを通り越して怒っていた。なぜ私を連れてきたのか。なぜ私を巻き込んだのか。なぜ彼らの前に姿を現させた？
頭を下に落ちていく中で、死ねば元の世界に戻れるんだろうか、なんてぼんやりと考えていた。
お姉ちゃんに何があったか話したら、きっと羨ましがるだろうな。
と言っても転落死か。
私が一番やりたくない死因だったな。
無事にパッと一瞬で死ねるんだろうか。
『…』
意地を張って走馬灯は見ないようにした。
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ロンロン - 一気に読んでしまいました！本当に面白くて大好きです！また番外編もほのぼのしててすごく好きです！これからも楽しみにしていますねヽ(*´∀｀)ノ (2018年10月23日 18時) (
レス) id: eca632b0ba (このIDを非表示/違反報告)
イゾウRAVU - とっても面白いです!!これからも頑張ってください！更新待ってます！ (2018年10月20日 13時) (レス) id: 0e771d3d36 (このIDを非表示/違反報告)
ファウスト(プロフ) - ヒロアカの方もとても面白いのですが！できればONE PIECEの方も更新お願いします。つ、続きが気になりすぎる！！ (2018年9月18日 17時) (レス) id: 2967d5163e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：率です | 作成日時：2018年8月24日 12時
