ひゃくきゅうじゅうよん ページ13
よもやこの音のしない砲撃でもう一度攻撃されることになるなんて思いもしなかった。
そして海軍の船から拡声器で拡張された声が響く。
ガ《えー、こちらじいちゃん、こちらじいちゃん。すまんがやっぱり海の藻屑もなれ！お詫びと言っちゃあなんだが、わし一人でお前らの相手をしよう！》
と言っていくつもの砲弾が飛んできた。ガープさん一人で相手にするのがお詫びだって…むしろ報復なんだけど。
ナ「とりあえず出航するわよ！」
砲撃が降り注ぐ中やっと錨を上げた船に声が届く。この船に乗っている人間なら全員待ち望んでいた声だった。
ウ「おーーーーい！！ルーーフィーー！！」
一瞬、ルフィが振り返りそうだった。ついでに言えばゾロもサンジも。しかしゾロに言われたことを思い出し戦いに専念して聞こえないふりを貫くことにしたらしい。フランキーは堂々と振り返っていた。
まあ聞いていればいい船を手に入れただの、副船長になってやるだの、意地ばかりがって話にならない。私も「ウソップが来たぞー！みんなどうしたんだよー！」と言っているチョッパーを颯爽と抱き上げ、砲撃相手だと戦力にならないので安全なところに身を隠すことにした。
そしてウソップの見栄を張っている声がだんだん遠くなり、え、このまま船出ちゃうの？ウソップ置いてくの？というかウソップ謝らないの！？と私が焦りだした頃にウソップの盛大な謝罪が辺りに響いた。
ウ「意地はってごめ゛ーーん！！俺が、わるがった！！今更みっともねぇんだけど、おれ゛一味を辞めるって言ったけど、アレ！取り消すわけには、いかねェがなぁーーー！頼むからよ、お前らと一緒にいさせてくれェ！もう一度、おれを仲間に入れてくれ゛ーーーーーー！！」
そして浜辺で頭を垂れているウソップに元にルフィが物理的にありえない距離で手を伸ばす。もちろん届いた。
ル「ばがやろーーー！！はやぐ、づがまれーー！！」
号泣したルフィを責める人間は誰もいなかった。威厳もクソもないルフィの顔面にゾロが乾いた声で笑った。
ゾ「バカはおめえだ」
『黙れクソまりも』
ゾ「あ゛！？」
やっと全員が揃った麦わらの一味は、やっと満場一致で出航を決意した。そして私はウソップが無事戻ったことに安堵の息を漏らすのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 497人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
不在証明(プロフ) - 一気読みしました！とても面白かったです！ついにシャボンディ編ですね！その後のお話も好きなエピソードなので更新楽しみにしています頑張ってください！ (2021年10月9日 1時) (
レス) id: 0bad24017f (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 久々に見にきたら更新されてて嬉しいです。楽しみにしています！ (2019年5月7日 18時) (レス) id: e1b44d4df8 (このIDを非表示/違反報告)
ホタル - おぉ！しばらく見ない間に更新されてる...！いつも応援してます。個人的には２年の空白の間で夢主ちゃんが何をするのかがすごく楽しみです！ (2019年5月1日 3時) (レス) id: 6fae34f835 (このIDを非表示/違反報告)
歌恋 - とっても面白いです！更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2019年2月18日 18時) (レス) id: bd711dd19d (このIDを非表示/違反報告)
ちきん - 200話突破、おめでとうございます！いつも更新を楽しみにしています！これからも頑張ってください！応援してます！ (2018年11月29日 20時) (レス) id: eca632b0ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：率です | 作成日時：2018年11月3日 8時
