雑用はつらい V【ワンピース】

にひゃく！！！！ ページ19

ブルックはテーブルマナーもクソもない(サンジ曰く)食事を終えた後、ポツリポツリと話し始めた。

もう何十年も前、海賊だったブルックとその海賊団は敵船の襲撃により全滅した。生前に食べた『ヨミヨミの実』という悪魔のおかげで骨だけになっても意識を保っていられるらしい。

これは私の持論というか勝手な意見だが、悪魔の実は二つ食べると体が耐えられなくて死に至るらしい。しかしヨミヨミの実を食べた能力者なら二つ目の悪魔の実を口にすることができるのでは、と思ったが根拠もクソもないのでここでやめておく。

ブ「何ヶ月か魂のまま自分の体を探していたのですが、見つかった時はもう白骨化してまして…」

チ「ん？でも何で骸骨なのにアフロなんだ？」

ブ「毛根は強い方でしたから！」

らしい。

突然、私の背後で様子を伺っていたウソップが奇声をあげた。

ウ「おい待てお前！おばけじゃないっていうが、じゃあ影がないのはどう説明するんだよ！！」

ブルックが言うには、数年前に影を奪われたらしい。そして影がないものが日光に当たると、チリとなって消滅する。

ブ「つまり私は光に拒まれる存在で、仲間は全滅、死んで骨だけブルックです！なのにコツコツ生きてきました！骨だけに！ヨホホホホホ！！」

いまいちブルックのテンションについていけていない船員たち。そんな彼らと空気を物ともせずにブルックは続ける。

ブ「今日はなんて素敵な日なんでしょう！人に遭えた！この霧の深い暗い海で、たった一人舵のきかない大きな船にただ揺られてさ迷うこと数十年！私、本っっ当に淋しかったんですよ！淋しくて怖くて、死にたかった！！長生きはするものですね！私にとってあなた達は『喜び』です！ヨホホホホ！！」

一度目の一生を終えた時だって、自分たちよりも年が上なはずだ。そして気の遠くなるような年月を一人で、この薄暗い海域で過ごしてきた。彼の人柄ゆえか、どうしようもなく不安な感情が渦巻いたことだってあったはずだ。そんな出来事を笑い話のように、いや、笑い話にして語る彼に、どう反応したらいいのかわからなかった。

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200話記念に何かしたかったけど何も思いつかなかった。ごめんね。いつも読んでくれてありがとうございます。

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