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SJ side
宮廷に来ると必ず寄るところがある。
宮廷の建物の中でもわりと高いところにある部屋、占星学者のチェ・ジモンの部屋だ。別にジモンに会いに行くわけではない。もっぱら部屋の主人は留守にしていることが多い。
SJ 「ジモンの部屋に行くから、お茶を持ってきてくれるかい」
CR 「はい、お持ちいたします」
階段を上がり部屋の前まで来ると、もう誰かいるのか話し声がする。
HS 「あ、ヒョン! 来るの遅いですよ〜」
NM 「おい、ホソガ、ヒョンに飛びつくな」
YG 「それで、ホソクが聞いた噂ってなんだ?」
SJ 「噂…?」
NM 「さっきから、すごい噂を聞いたってうるさくて」
ホソクはもったいぶった口調で、
HS 「それが、テヒョンが宮廷に戻ってきたらしいんですよ。守衛たちがテヒョンの馬を見たって噂話してるのを聞いちゃって」
NM,SJ 「えっ!?」
テヒョンが宮廷に戻ってくるなんていったい何年ぶりだろうか。遠く離れたところに養子に出されたと聞いていたが、なぜ急に戻ってきたのか。
YG 「チッ……」
さっきまで普通だったユンギの機嫌が一気に悪くなる。テヒョンの話題が出るといつもこうだ。
HS 「まだ兄弟の誰とも会ってないんですかね? 挨拶くらい来ればいいのに…」
YG 「そりゃ、俺がいるんだから来づらいだろうな」
SJ 「ユンギ。テヒョンは苦労してるんだ。そんなこと言うな。お前の弟だろ」
YG 「あんな獰猛な狼、弟だなんて思ったことないですよ。目が合った瞬間、噛み殺されますよ」
?? 「そんなに俺のことが怖いですか?」
突然、部屋の入口から声が聞こえて振り返って見ると、顔の左側を仮面で覆った1人の男が開けたままになっていた扉に寄りかかってこちらを見ていた。
TH 「お久しぶりです。挨拶が遅くなってすみません。そこにいる人が俺のことを怖がっているので会いに来れませんでした。」
YG 「お前… 喧嘩売るためにわざわざここに戻ってきたのか。久しぶりに聴く人間の言葉は分かるのか?獣の言葉しか分からなくなってるんじゃないか?」
TH 「あぁ、どおりでヒョンの言葉はしっかり理解出来るわけだ」
YG 「ああ???」
次の瞬間、ユンギが立ち上がった。
SJ 「ヤー! 2人ともいい加減にしなさい!」
ナムジュンはテヒョンを、俺はユンギを押さえる。2人とも相手を睨みつけ今にも飛びかかりそうな勢いだ。
ホソクはそんな様子を見てクスクスと笑っている。
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まちゃ(プロフ) - hirotdmさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけているという言葉がとても励みになります!主人公ちゃん、高麗時代に来てから大変なことばかりですよね… 読者のみなさんもヒヤヒヤしますよね。 (2021年6月3日 0時) (レス) id: 81774260e0 (このIDを非表示/違反報告)
hirotdm(プロフ) - ここまでとっても楽しく読ませて頂いてます!これからどうなっちゃうんだろうって益々楽しみです。主人公ちゃんが痛い目に合うのがかなりのレベルなのでジンさんじゃなくても心配になります。 (2021年6月2日 13時) (レス) id: 69a4a38723 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - avrillさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!! 頑張ります(^^) (2021年5月8日 10時) (レス) id: 9254a9bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
avrill(プロフ) - 今後の展開がとっても気になります!楽しみにしているので無理なく頑張ってください! (2021年5月8日 4時) (レス) id: dd6824d8fc (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - kokoさん» ありがとうございます!! 念願の初コメントいただけて泣いて喜んでます(涙) 頑張ります! (2021年5月8日 1時) (レス) id: 9254a9bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まちゃ | 作成日時:2021年4月29日 22時