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どれくらい時間がたっただろうか
外はすっかり暗くなって、部屋の中も暗かった。
コンコン…
誰かが部屋の扉を叩く音が聞こえた。
チェリョンかなと思っていると、
?? 「A、そこにいるかい？ 扉を開けてくれないかな」
品のある若い男の人の声が聞こえた。
『…すみません、どなたかは存じ上げませんが、今は誰とも話したくない気分でして…』
ガチャン！！
大きな金属音とともに華奢な鍵は弾け飛び、なんとその男の人は扉を開けて部屋に入ってきた。
背が高く、頭の上にある帽子？のような被り物が入り口にぶつからないように、頭を下げながら部屋に入ってきた。顔を上げ、その男の人と目が合う。端正な顔立ちをしているなと思った。
『…っ！！ あ、あなたはいったい…』
?? 「そうか、記憶がなくなったということは僕の名前も分からないんだよね。ワン・ソクジンだよ。」
『ワン……ソク…ジン…』
SJ 「君は亡くなった妻の遠い親戚だったんだ。妻が君をこの屋敷に住まわせたいと言ってね。招き入れるからにはきちんと面倒を見てあげようと思ったんだ。初めて屋敷に来たときも君はそんなふうに不安な顔をして部屋に閉じこもっていたよ。」
そう言ってソクジンは私に手を差し伸べた。
SJ 「不安かもしれないけれど、もう一度俺を信じて部屋の外に出ないか？」
彼の眼差しは一切の迷いもなく、まっすぐ私に向けられている。あまりにも真剣な眼差しに心を引き寄せられ、目を逸らすことも瞬きすることすらも勿体ないと感じるほどだった。
" もう一度俺を信じて部屋の外に出ないか？ "
彼が言った言葉が頭の中で再生される。
迷った。この遠い昔の高麗の世の中で私は果たして生きていけるのだろうかと。でも、死にかけた命、違う人の人生だとしても生かせてもらっているのだから、、、
私は、その差し伸べられた手にゆっくりと手を伸ばしそっとその手を握った。
SJ 「よし！ お腹が空いているだろう。僕の弟が来ているんだ、一緒に夜ご飯を食べよう」
ソクジンは私の手を引いて、「Aが部屋を出てくるのを待ってたからお腹空いちゃったよ」なんて陽気に喋りながら、月明かりに照らされた廊下を歩いていった。
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まちゃ(プロフ) - hirotdmさん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけているという言葉がとても励みになります！主人公ちゃん、高麗時代に来てから大変なことばかりですよね… 読者のみなさんもヒヤヒヤしますよね。 (2021年6月3日 0時) (
レス) id: 81774260e0 (このIDを非表示/違反報告)
hirotdm(プロフ) - ここまでとっても楽しく読ませて頂いてます！これからどうなっちゃうんだろうって益々楽しみです。主人公ちゃんが痛い目に合うのがかなりのレベルなのでジンさんじゃなくても心配になります。 (2021年6月2日 13時) (レス) id: 69a4a38723 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - avrillさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！ 頑張ります(^^) (2021年5月8日 10時) (レス) id: 9254a9bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
avrill(プロフ) - 今後の展開がとっても気になります！楽しみにしているので無理なく頑張ってください！ (2021年5月8日 4時) (レス) id: dd6824d8fc (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ(プロフ) - kokoさん» ありがとうございます！！ 念願の初コメントいただけて泣いて喜んでます(涙) 頑張ります！ (2021年5月8日 1時) (レス) id: 9254a9bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まちゃ | 作成日時：2021年4月29日 22時
