とても深いグリーン (ページ2)

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Room ページ2

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私1人残されたこの部屋。

ここから動かずとも見渡せる家具。

家具ひとつひとつ

蒼弥くんと一緒に選んだから

全部に思い出が残ってるから困る。

猪狩『HiHi Jetsがデビュー！！』

そう目を輝かせて

ご両親よりも先に私に報告してくれたっけ。

蒼弥くんも" デビュー "して

変わったんだし

私も変わらなきゃ！って

家具を全て捨て、部屋を売り捨てよう。

そう何度も思ったけど

それが出来ないのは

蒼弥くんが Aっ！って

私の名前を呼んで

この部屋に戻ってきてくれる事を

ずっと待ってるから。

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深緑色のカーテンが

風に吹かれて揺れた。

「蒼弥くん、！？」

ドアの方を見てもそこに誰が居るわけでもなく

ただ西日が射すだけだった。

こんな事をするのはもう何度目の事だろうか。

「蒼弥くん、帰ってくるわけないのにな。」

"
猪狩『ごめん』
"

そう言って出て行った彼。

"
猪狩『やっぱAの事忘れらんねぇわ笑』
"

なんていつもの笑顔で戻ってきてくれる。

そう思い過ごしてる私は

相当バカだと思う。

相当彼に溺れてる。

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蒼弥くんが出て行ったあの日から

私の中の時計は止まったまま。

次の恋愛！

って友達に言われるけど

その誘いには乗れず私はひとりきりのまま。

"
猪狩『ごめん。サヨナラ．．．』
"

その言葉を

いつまでも聞いてないふりして

キミを待ち続けてもいいですか？

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