熟成中 …dtnb… ページ11
※一般人設定です
nb said
相変わらず慌ただしく回り続けている社会の中の日々
まさしく自分も、その中の人物と言えるだろう。
そんな長い休息も無い生活を送っている最中、
携帯に一通の手紙が届いた。
中を見てみると、それはいつもの広告メール文面でも
月に何回か来る家族のメール文面でもなく
自分とよく仲の付き合いが長かった高校の友人からだった。
nb「同窓会………」
日時を見ると、今週の土曜日だった。
………ちょっとはこの重苦しい社会から抜け出せるかな。
そう思い、俺は参加希望の返信をした。
時刻ちょうどピッタリ、指定された居酒屋の個室に行くと
もう何人かの元クラスメイトがワイワイ集まってた。
既に酒を飲んでる者、
久しく会ってなかった友人と非常に楽しそうに会話を進める者
そんなのが何人もいたけど、
俺はただ無言で１人の背中を探す。
どこだ、
どこにいるんだ。
dt「あ、」
背後でよく聞き慣れた声がして
俺は即座に振り返った。
nb「………よぉ」
dt「ん、」
こんな短すぎる挨拶だけでも、
何故か心の中では滅茶苦茶ホッとしてて。
良かった、ここにいた
今はそんな感情しか沸かなかった。
その後、
飲み過ぎて酔った友人に酒を薦められて巻き添えになりかけた事が何度かあったけど、
何とか酔わずに抜け出せる事が出来た。
外の夜風に吹かれてただ立っていると、
またもやアイツと鉢合わせになった。
nb「…久しぶり」
dt「長らく連絡も取ってなかったよね」
nb「あぁ」
特に会話が進展する事もなく、
夜の風景を眺めていると
dt「……もうさ、結婚してるヤツも何人かいるんだって」
いきなりそんな掛け持ちをしてくるからちょっと吹きそうになった。
冷静なフリをして俺は答える
nb「へぇ」
dt「……今ちょっと戸惑ったでしょ」
今度は完全に吹き出したわ
nb「っはぁ！！？」
dt「声の大きさだけは相変わらずだね」
いやいやいや、
そこ冷静になる所もお前らしいっちゃお前らしいけど
dt「……そうなんだ、ありがとう」
nb「へ？」
dt「聞こえてた」
……まさかのここで凡ミス。
結婚ねえ、
そろそろそんな年か。
dt「翔太はいるの？好きな人というか」
nb「いるよ」
dt「………っそっか」
あーあ、
頼むから、
悲しそうな顔しないでよ。
ほんと、 気付けよ。
ーーーーーーーーーーーーー
ギリギリ収めた。
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作者名：choco☆ | 作成日時：2023年2月12日 14時
