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預けられたシャツを手に取り、汚れの確認をしていると、べっとりと首元につく真っ赤な口紅が目に入る
思わず布を強く握ってしまって、激しく動揺する自分が嫌いだ
八つ当たりするように洗剤を普段よりどばっとかけて、つけ置きの機械に沈める
はぁ、と出るため息
もちろん初めてのことではない
何度もこの色のシミを見ては落ち込む繰り返しだ
本当の気持ちに素直になれず、今まで何も行動できない自分にはつくづく嫌気がさす
伝えようと思ってきたけれど、その度に彼の横には眩しいくらいの女性たちがいた
私は元々地味で魅力のかけらもない
顔だって美人でも何でもないし、頭も普通、スポーツなんて苦手だし、ファッションにも疎い
美容師を目指そうかと考えたのも、華やかな世界に身を置くことで、あいつに追いつけるかもなんて勘違いしていたからだった
ーーーーー
『私には無理だよ…』
「先方さんがぜひって言ってくれてるんだ。次男だし、うちを継いでもいいって言ってくれてる。なんせほら、この写真、イケメンじゃないか〜」
父が嬉しそうに写真を見せてくる彼は"向井康二"という人らしい
『だからこそ！そんな素敵な人、私には釣り合わないし…なにせ、相手だって選ぶ権利が、』
「いーや、もう気に入ってくれてるぞ！お前の成人式の写真見て、べっぴんさんだって褒めてくれてる。なぁ〜悪く言わないからとりあえず会ってみないか？」
ーーーーー
『っとにもぉ…』
アイロンをかけながらぶつぶつ小言がでる
結局父に押し切られて今週末、向井さんと食事に行くことになってしまった
奇しくもその日はふっかの誕生日だと気づいてさらに気が滅入る
ホストの誕生日は一年で最も大事な日だ
その日の売り上げに店の全てが、かかっているといってもいい
「なぁーに、暗い顔してんの？」
いつの間にか自動ドアから現れていたスーツのあいつが袋からクシャクシャのシャツをカウンターに並べる
『あぁ、いらっしゃい』
「おん、どーした？土曜日、俺の仕事場に来るの楽しみすぎて病んでる？」
『なんでそーなんのよ』
冷たい目線を送ってもへらへらしているやつに効果はないようだ
『あの、さ…その話なんだけど』
「ん？なに？」
『初めてふっかのお店行く約束…ごめん、行けなくなった』
「は？なんで？」
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kae(プロフ) - あいさん» もうなんとお礼を伝えて良いのかわかりません…あい様のその気持ちで益々やる気が出てきました（ ; ; ）もう、そう言っていただけるだけで十分です！また嬉しいコメントをいただけるように頑張ります（ ; ; ）これからもぜひぶつけてください！笑 (2021年8月19日 6時) (
レス) id: 03cd483279 (このIDを非表示/違反報告)
kae(プロフ) - amanonさん» amanon様…！リクエストありがとうございます（ ; ; ）長編が完結しましたら、ぜひ検討したいとおもいます！願望、教えてくださってとっても嬉しいです。また聞かせてください（ ; ; ） (2021年8月19日 6時) (レス) id: 03cd483279 (このIDを非表示/違反報告)
あい - そして、自分の感情をぶつけ過ぎてごめんなさい。今度こそ！陰ながら応援させていただきます。大好きです！ (2021年8月19日 5時) (レス) id: 84b5793c7c (このIDを非表示/違反報告)
あい - 後者の気持ちは隠しておきたかったけど、私もkaeさんの言葉が本当に嬉しかった…私は自分の小説があるわけではないので貴女に返せる物が無いです。いつも楽しい時間をありがとうございますね！ (2021年8月19日 5時) (レス) id: 84b5793c7c (このIDを非表示/違反報告)
あい - コメント欄に「あまりコメントをいただいた事が無い」とkae様のコメントを見つけました。正直な話、こんな素晴らしい作品を沢山の方に読んでほしい！と思う反面、あぁ人気にならないで寂しい…と思ってもしまいます。完全に私の嫉妬ですね(笑) (2021年8月19日 5時) (レス) id: 84b5793c7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kae
| 作成日時：2021年8月10日 13時
