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さんじゅういち。 ページ2

放課後の部室


ドアの向こうから ドラムの音が聞こえる


ドアを勢いよく 開けると その大きな音に驚いて 動きが止まる大倉


「…あ…あの…話し…したいん…だけど…いい…?」


大倉が戸惑いつつ頷いた


椅子を大倉の近くまで 持っていって


目の前に座る


「大倉…もし…」


「もし…迷惑とかじゃないんだったら…」


「私…みんなを支えたい…」


「行きたい……一緒に…」


「東京」


『…っそれって』


「別れたいとか…本当は…嘘…で…」


大倉は少し目を見開いた


「…お、怒ってる…? というか 怒ってるに決まってるか」


私がボソボソと喋ってたら


椅子が傾くくらいに勢いよく


大倉が抱きしめてきた


「大倉…?」


『Aちゃん…』


『俺な 最初っから 自信無かってん』


『Aちゃんに好かれてる自信無かってん』


『せやから…一回、アホなこと聞いてええ?』


「……」


大倉は私の目をジッと見て


『俺のこと…』


「好きだよ」


「大倉のこと 好きだから付き合いたいって言ったし 好きだから離れたくない」


私は何百倍も真っ直ぐに大倉を見て言った


大倉は私の頭を撫でて


『俺も好き』


と言って 私にキスした

さんじゅうに。→←さんじゅう。


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作者名:ぶるーeighter | 作成日時:2016年1月26日 8時

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