強引男子と毒舌女子.２(green) (ページ1)

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さんじゅう｡ページ1

今日､私はCDショップにいたムシャクシャしたときには必ず来る

｢えーっ！？うそっ｣

クラスの女子の声が棚の裏から聞こえてきた

｢本当！大倉くんフリーになったって！｣

噂流れんの早いなショウジョマンガかよ

｢私､告白しちゃおうかなぁ｣

棚の前で俯いて唇を噛んだ

なに今更泣きそうになってんだよ自分

そんなことを思っていると誰かがこっちに歩いてくる足音が聞こえた

「……渋谷先輩…」

渋谷先輩は私のすぐ横に来た

｢A､お前大倉と別れたんやってな｣

「…はい」

｢お前がどんな理由で別れたんかは知らんけど｣

｢もし､自分が居ったら迷惑やとか思てんのやったら言い方キツいかもしらんけどそんなんただの自己満やからな｣

渋谷先輩はジーッと私を見た

｢自分の気持ち伝えんのは自分勝手なんかとちゃうからな言わんとムシャクシャするくらいやったら言うた方がええで｣

私はしっかり渋谷先輩の目を見た

｢大倉､学校で自主練してるて｣

｢…渋谷先輩｣

｢ん？｣

｢ありがとうございます｣

｢何がやねん｣

渋谷先輩はそう言って優しく微笑んだ

｢…はよ､いってこい｣

私は小さく頷いて

学校へ走った