熱中症 5 ページ6
智Side
智「A、ジュース飲もうか。
少しでもいいから飲んで?」
「んー・・・・・ぃ・・・ゃ・・・・・」
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気持ち悪いって言ってたからね・・・
あまり飲み物のむ気にはなってくれないか・・・
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和「車、冷房つけてきたよ!!」
智「ん、ありがとう。
よしっ、じゃあ涼しいところにいこうね。」
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僕はぐったりしだしたAを抱き上げると、
車まで運んで後部座席に横にさせてやった。
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智「ねぇ、体温計なんて持ってきてないよね?」
和「さすがに用意してないよ。往診カバンも家だし。」
智「だよねぇ・・・
脱水も起こしちゃってるし・・・・・
ここから一番近い病院に連れてこうか。」
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水分が取れないんじゃあ、点滴してあげるしかない。
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ここから僕の病院までじゃ時間がかかりすぎるし・・・・
Aには申し訳ないけど、
今日は僕らじゃないお医者さんに診てもらうしかない。
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たぶん怖がっちゃうんだろうけど・・・・
なんとか頑張ってもらうしかないなぁ。
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智「翔、車だして。
家の方に向かいながら病院探そう。
そうだなぁ・・・できればあまり大きい病院じゃない方がいいかな。」
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今はまだ意識障害もでてないし、
特別大きな病院じゃなくても十分対処は可能だろう。
大病院じゃない方がAも少しは楽だろうからね。
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「ん・・・・・・んぅ・・・・・」
智「気持ち悪いね・・・・・
もうちょっと我慢してねぇ。」
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僕の膝に頭をのせながら横になっているAは、
ぎゅっと目を閉じたまま辛そうな顔をしている。
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雅「A・・・大丈夫なの・・・?」
智「大丈夫だよ。
気温が高かったから、ちょっと体がついていけなくなっちゃったんだよね。
すぐよくなるから。雅紀はちゃんと笑顔見せてあげててよ?」
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不安そうにAをみつめていた雅紀だったけど、
僕の言葉を理解してか、そっと微笑みながらAの頭を撫で始めた。
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「ま・・・さに・・・・」
雅「ん? どうしたの?
・・・・・・えっ・・智にぃ!! Aが!!」
.
Aの顔をのぞきこんだ雅紀が大声で僕を呼んだ。
なんだ!? 何が起こった!?
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年9月28日 23時
