風邪ひき潤くん 6 ページ27
智Side
智「はい潤、あーんしよう。
ね、あ〜ん。」
潤「やっ・・・やぁ・・・・」
和「大丈夫だよ、潤。
ほら、あーんってして?」
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我慢していた時の爆発力というのはすごいものだ。
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潤が完全に泣き出すまでにかかった時間、ほんの数分。
少し前までは落ち着いてくれていたのに・・・
今では口すら開けてくれない。
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これは大変なことになった。
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智「早く終わりにしておうち帰ろうねぇ。
ほら、お口開けて〜
痛いところ診せてよ〜?」
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わずかに開いた口の中をなんとかしてのぞきこむ。
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数時間前よりあきらかにひどくなってるね・・・
膿も出てきた・・・
こりゃ薬塗ってやった方がいいな。
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頑張れるかなぁ・・・潤くんだからなぁ。
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智「喉にね、お薬塗ってあげようと思うんだ?
潤は大きくお口開けててくれればいいから。
少しだけ頑張れる?」
潤「うぅ・・・ｸﾞｽｯ・・・・がん・・ばれない・・・」
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智「頑張れないかぁ〜
でもね、お薬塗っておけば痛いのすぐ治るんだよ?
頑張ってみようよ〜。
ね? 早く痛いのバイバイしよう?」
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僕が説得を続けているうちに、
和が薬剤と綿棒を持ってきてくれた。
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専用の器具を使った方が塗りやすいけど、
今の潤には綿棒くらいがちょうどいい。
あまり慣れないもの見せると、よけい怖がっちゃうしね。
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智「和は潤の後ろにまわって?
じゅん〜、おっきくお口あーんするよ〜?」
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このまま待っていてもやるとは言ってくれなそうだったから、
ちょっと強引に進めることにした。
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智「大丈夫、大丈夫。
ほら、大きいお口して? 」
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泣きべそをかきながら口を開けてくれた潤。
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すご〜い。
無理やりこじ開けなくても自分から開けられるんだね。
僕ちょっと感動(笑)
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作者名：ちさ
| 作成日時：2012年8月24日 1時
