雅にぃのお仕事 2 ページ30
雅紀Side
拓「ｸﾞｽｯ・・・・たん・・・けん?」
雅「そうだよ〜。おもしろそうでしょ〜?
先生と一緒に行ってみる?」
拓「・・・・・・・・・・うん・・」
.
よかったぁ〜。
なんとかのってくれた。
.
雅「よしっ。
じゃあまずどこ行こうかな〜
お写真撮るお部屋いってみようか。」
.
俺は拓実くんを抱き上げて背中をトントンしながら
レントゲン室に入っていった。
.
雅「ほら、これでね、お口の中のお写真撮るんだよ?」
拓「・・・・・いたくないの?」
雅「ぜ〜んぜん痛くないよ〜。
今日は拓実くんはお写真撮らないからね。
別の部屋に行ってみようね〜」
.
レントゲン室をでて隣にある診察室に入っていくと、
俺にしがみついていた拓実くんの手にぎゅっと力が入った。
.
拓「ふぇ・・・・」
やべっ、泣くっ!!
.
雅「だいじょうぶ、だいじょうぶ。
今日はね、イスじゃなくて先生のお膝に座ろうね〜」
俺は治療者用のイスに座ると、膝の上に拓実くんをのせた。
.
雅「拓実くん、これなんだかわかる?」
目にいっぱい涙をためて不安そうな顔をしている拓実くんの顔の前に
そっとデンタルミラーをさしだす。
.
拓「やぁだぁーー!! やらないーー!!」
雅「だいじょうぶ、あ〜んしないよ?
今日は何にもしないから。ね? 」
.
急に暴れ出した拓実くんが俺の膝の上から落ちないようにしっかり支えながら、
優しく話しかけて落ち着かせていった。
.
雅「ほら見て?
これね、先っぽの丸いところが鏡になってるの。
拓実くんのお顔見えるかなぁ〜」
拓実くんの方に鏡を向けると、少しは興味をもってくれたようで
今まで暴れていたのが嘘のようにピタッと泣き止んでくれた。
.
雅「すごいでしょ〜?
これはね、こういうふうに使うんだよ〜
ちょっと先生のお口見ててね〜・・・あ〜」
.
俺は笑顔で大きく口を開けると、
拓実くんに見えるように口の中にミラーを入れていった。
.
歯医者さんってさ、何されるのかわからないからよけい不安なんだよね。
こうやって俺がやってみせれば、
怖くないんだってわかってくれるかなと思って。
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 300人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちさ
| 作成日時：2012年4月29日 1時
