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＊紀人side 回想
二宮夫婦の様子をしばらく見ようと張り込んでいた時、私はある事実を知る。
二宮夫婦には、一人息子がいた。
アメリカにいた時は子供はいなかったから、恐らく日本に来てから授かったのだろう。
同じく一人息子がいる私は、何としてでも子供を巻き込むことだけは避けたかった。
情報局に掛け合い、情報局の保護プログラムによって二宮親子を保護し、日本で安全に暮らせるよう手配を進めた。
何とか二宮夫婦は死んだと組織の目を欺き、この家族を守りたかった。
そして、準備が整ったという報告を受けた私は、子供が公園に遊びに出かけたのを見計らって、二宮夫婦のもとを訪れた。
「お久しぶりです。…二宮さん。」
「お久しぶりです、…相葉さん。」
互いに、組織では使っていない本当の名で呼び合う。
「貴方がここに来たということは、…バレたのですね。…私たちの身分が。」
「えぇ。…お二人への暗殺命令を受け、日本に来ました。」
二宮夫婦は、頭を下げて言った。
「…私たちには、和也という一人息子がいます。…お願いします、どうか和也の命だけは…っ、守ってやってください。」
その姿に、父親としての私の姿が重なって見えた。
「今日は、提案があって来ました。既に、和也くんを含め二宮さんを、情報局の保護プログラムによって保護する手配をしてあります。私が偽装工作をして、お二人は死んだと組織を欺く準備もしています。…どうでしょうか。」
その言葉に、二宮夫婦が首を縦に振ることはなかった。
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壊れた消しゴム - 一瞬で読み終えました。この後カズは40年たって相葉さんと会えてるのかがわからんがいい話でした！これからも出筆ガンバです！ (2017年7月3日 1時) (
レス) id: 376699f6a2 (このIDを非表示/違反報告)
aim(プロフ) - 雪瀬さん» 雪瀬さま、コメントをありがとうございました。この作品を読んでいただけて嬉しいです。本日完結しましたが、雪瀬さんにとって納得のいくラストになっていたら嬉しいです。 (2017年6月12日 9時) (レス) id: ba86f15203 (このIDを非表示/違反報告)
雪瀬 - 一気読みさせていただきました。とても素敵なストーリーで感動しました。これからの５人がどうなるのか・・・続きを心待ちにしています。 (2017年6月2日 20時) (レス) id: d581ee13dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aim | 作成日時：2017年5月28日 20時
