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.N side
「……え、」
唇が離れて、思わずそう声が漏れる。
「相葉さん…？」
「好き…」
その言葉は、やけにはっきりと耳に届いた。
信じられないその言葉が、俺の体温を徐々に上げていく。
「二宮さんの、ことが好き」
「……ほんと、に……？」
俄かにまだ信じられなくてそう問いかけると、くふふ、と、あの独特な声で笑って。
「今、…言った通りなんだけどな」
俺が大好きな相葉さんの柔らかい笑顔が、その場の空気を温かく包み込んでいく。
「…っ、相葉さん、」
思わずその身体を引き寄せて、胸に抱く。
華奢で、ともすればすぐに折れてしまいそうなほどに細くて。
でも、温かくて優しいぬくもりを持つ、大好きな人。
背中にまわるその腕の力を感じて、…強く強く抱きしめた。
「相葉さん。……俺は何があっても、相葉さんから離れたりしない。相葉さんのそばから離れないから」
「うん…、」
「相葉さんの全てが俺の生きる力になるの。……あなたがいないと、きっと俺は生きていけない」
「くふふ、……そんなこと言わないでよ」
小さく笑うその吐息が、首をくすぐって。
そんな些細なことが幸せに感じる。
「……それくらい、………あなたが好きだってことだよ」
「うん……、ありがとう」
そう言って、より一層強く俺を抱きしめる相葉さん。
愛しくて、仕方がなかった。
「相葉さん」
「……ん？」
「俺が、……あなたの光になるから」
その言葉に、相葉さんはただ頷いて。
静かに流した涙が、俺の肩口を濡らしていく。
もう一度身体を少し離して、その涙を親指でそっと拭って。
静かに、優しく。
その唇をそっと塞いだ。
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作者名：aim | 作成日時：2019年6月16日 15時
