月夜に、恋。＊２ (ページ18)

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.N side

「……智くん！」

「翔くん……！！」

「「わあああああああああ！！」」

「……なんだこれ」

「ふふっ、…」

隣でボソッと呟いた潤くんの言葉に、思わず笑ってしまう。

目の前で、まるでコントかのような、でもいたって本人たちは大真面目に抱き合って再会を喜んでいるのは、翔くんと大野さん。

翔くんが事務所にいた頃も仲は良かったと思うけど、そこまで絡みがあったわけでもなかったと思う。

それなのに、十数年ぶりに会った2人はその当時以上に意気投合している。

「久しぶり！」

「元気だったか！？」

それぞれがそれぞれの思うがまま言葉を発して互い違いに何回も短いハグを繰り返す2人は、息ぴったりなお笑いコンビかのよう。

あれから何年も時が経って。

各々の道を歩いてきた俺たち。

こうしてまたみんなが集まる日が来るなんて、夢にも思っていなかった。

隣を見上げれば、呆れたように溜息をつきながらも嬉しそうな潤くん。

懐かしいあの日々が、走馬灯のように駆け巡るようだった。

「みんな楽しそう」

「相葉くん。なんかごめんね？騒がしくて」

「ううん。こんなに賑やかな日は久しぶり。楽しいよ」

俺の左隣。
潤くんと反対側にいる相葉さんは、目を細めて微笑んでいた。

楽しそう、と笑う相葉さんにそっと近寄り、騒がしくてごめんね、と笑う潤くん。

正反対のように思っていたけれど、実は波長はどこか似ているらしく、2人はすぐに打ち解けた。

「ニノ、あのね？」

「ん？」

「声、俺がまだ会ったことない人1人いるでしょ？あとで紹介して？」

「あ、ごめん。まだ紹介してなかったよね」

翔くんと大野さんは、会うなり真っ先にあんな状態だったから。