shining star3 (ページ21)

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遊園地は電車の混み具合の通り、割と空いていて乗り物もそこまで混雑はしていなかった。

「はい。俺のプランがあるから。」

なんて、ずんずん歩いて行く大我。
この前一緒に出かけた北斗君とは大違いで、私が遅れようものなら

遅い。

なんて怒られて待ってくれやしない…。

「北斗君は、ゆっくり歩いてくれたんだけど。」

そう言えばピタリと止まって、眉間にシワを寄せ

「次、北斗の話ししたら俺キレるよ。」
「なんでよ。だいたい北斗君となんでそんな仲悪いの？」
「仲が悪いんじゃない。馬が合わないだけ。」

前も似たような事を話してたけどさっぱり理由になってない。

「仕方ない。ほら。」

って差し出される大我の右手。

「何？その手。」
「だから、手繋いでやるって言ってんの。」
「なんで？」
「Aが言ったんだろ。」
「私、何も言ってないけど。」
「北斗はゆっくりなんだろ。だったら俺がAにペース合わせてやる。」

顔を真っ赤にしながら差し出してくるから

「いいよ。私が大我について行けばいいんでしょ？」

なんて断れば

「ふざけんなよ。俺が合わせてやんだから文句言うな。」

って無理矢理繋がれた手。
結局、手を繋いだところで大我がペースを合わせてくれることは無くて、私が引っ張られる形になった。