shining star3 (ページ20)

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土曜日の朝、

楽しみにし過ぎて早く起きたから今から行ってもいい？

なんて大我のメッセージ。
朝ご飯を食べて、部屋に戻ってきたばかりの私は

待ち合わせの時間通りにしてください。

って返信。
顔さえ見なければ強気でいける。
なんて思ったのは間違いで

「やだ。早くして。沢山乗りたいから。」

通話がかかってきたと思ったらそれだけ言って切れる電話。
相手の方が１枚も２枚も上手のようだった。

慌てて準備をして家を出ると、既に玄関前に立っている大我。

「遅い！！」
「待ち合わせの時間より早いんだけど…。」
「急いでって言った。」

そう言うと私の手を取って駅まで走る。

「ちょっと、まだご飯食べたばっかりで辛い…。」
「電車の時間が間に合わないの。これ逃すと次は１５分後なの。」
「１５分なら良くない？」
「良くない。」

大我の運動神経が良くないって言われてるのがよく分かった。
確かに走るのはそこまで速くないんだけど、朝ご飯食べたばっかりだから走ること自体が辛い。

駅に着けば電車は来ていて、慌てて飛び乗った。

「もう私、走れないから。」
「電車の中で走るやつなんていないから。」

そういう意味で言ったんじゃないんだけど。
なんて、思ったけどきっと遊園地に着いたらまた走らされるのが目に見えている…。

大我のペースに１日合わせないといけないと思うと、既にげっそりとした私。

遊園地行きの電車内はゴールデンウィーク明けだからか、空いていた。

「とりあえず座ってもいい？」
「ん。」

なんて大我と一緒に座って遊園地までに体力を回復させようと考える私だった。