旅人と少女とコアメダル。【仮面ライダーオーズ】

人間とグリード。 ページ30

『私ね、勝手かも知れないけどさ』

Aはそう口を開いた。

『人としてグリードを倒し、グリードとして死を遂げたいなって思うんだ』

Aの言葉に、映司もアンクを目を見開いた。

映司「そ、それってどう言う………」

『私は人の味方でありたいから、グリードを倒すよ。今までメズールが、私の片割れがやって来た事の罪滅ぼしをする為にも。そして、私は向こうのメズールを倒す』

Aはそう言って拳を握った。

『そうしたら、映司くん』

映司「お、俺？」

『その時は、私の事も倒してね』

Aが笑顔で言うので、映司は慌てた。

アンク「てめえ一体何考えてんだ？」

『私が生きてたら、皆は喜ぶかも知れない。でも私は罪悪感を背負わなきゃ行けない気がするんだ。私だって、メズールだから。責任持って、あの子を、せめて地獄でだけでも愛でていてあげないとだから』

Aは２人に背中を見てたまま告げる。

映司「Aちゃん……………そこまで………」

『良いんだよ！結局私、グリードだもん。人間の、敵だもん。いつかは死んじゃう運命なんだよ………』

ゆっくりと、２人の方を見る。

その瞳に、映司の姿が映った。

『だからね！せめて死んじゃう時位は皆が………映司くんが側に居てくれると嬉しいんだ！』

Aはそう言って弾ける様に笑った。

今まで見た中で１番の笑顔だった。

喪失。→←私の意思。

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