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17 角膜 ページ35

「ええ?目が悪くなった?」

「そう、最近ようぼやけるんよ」






ここ最近、私の目がおかしい。

視界がずっとぼやけていて、

視力が下がったようなのだ。

それを凛子に話せば、「眼鏡買うた方がええんやない?」

と、言われてしまった。






「講義とか大丈夫?」

「ちょっと厳しいから、やっぱ
眼鏡買わなあかんかなぁって」






近いうちに、眼鏡屋さんに行かなきゃなあ。













「あの、眼鏡欲しいんですけど、
どの眼鏡が合うか分からないので
1度検査してもらっていいですか?」

「いいですよ。こちらにどうぞ」






空いている時間を見つけて、

私は眼鏡屋さんに言った。

しかし、検査を受けているあいだ

専門家らしき人の顔が曇った。






「いつ頃から、視力落ちましたか?」

「最近です。急にぼやけ始めて」

「最近急に...」






胸のあたりがザワっとした。

何か嫌な予感がしたからだ。






「眼鏡は作っておきましょう。
あと、1度病院で見てもらってくだい」

「...え?病院、ですか?」

「角膜が傷ついている可能性があります。
でも、私の判断だけではなんとも...」






どうして角膜が傷ついているのか。

私には何も心当たりがなかった。

ひとまず眼鏡を買い、時間にも余裕があるから

市立の眼科に行くことにした。






「(大丈夫、大丈夫...)」






診察室に呼ばれるまでのあいだ、

喉元に何かが詰まっている感じがした。

嫌な汗が背中を伝った。






「金橋さーん、診察室どうぞー」

「あ、はい」






思ったより早く呼ばれて診察室に行くと、

髪の白い中年ぐらいのおじさん先生。

優しそうな印象をもてた。






「今日はどうしました?」

「角膜が傷ついているから見てもらうように言われて」

「ほう...角膜...」






ちょっと失礼、と言われ私の目を見始める。

胸ポケットに入っているライトを使ったり、

目を開くように言われたり。






「検査をしてみましょう。あっちの部屋に行ってください」






移動してみると、眼鏡屋さんにあった器具が

置いてあった。

顔をはめる部分があり、そこに顔をはめて

先生に目を見てもらう。






「...」





検査をしているあいだ、とても静か。

逆にその静けさが私の緊張を煽った。

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黎子(プロフ) - 夕さん» わお、本当ですか!?何回も読んでいただけているなんて嬉しいです!コメントありがとうございます! (2018年4月6日 7時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 夢主ちゃんと侑のやりとりが おもしろくて何回も読んじゃいます! (2018年4月5日 22時) (レス) id: 29f94e2bfb (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - カルタさん» 1作目から見てくれているんですね!嬉しいです!ありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年3月31日 6時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
カルタ(プロフ) - 「私と彼」「私とあいつ」からずっと好きです!応援してます! (2018年3月31日 1時) (レス) id: 0f60c90d51 (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - じゅりさん» 私も誤字脱字をやりまくる常習犯です…最高!?本当に!?とても嬉しいですありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年3月26日 6時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎子 | 作成日時:2018年3月22日 22時

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