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キスと彼 3 ページ20

学校が終わって、帰りにスーパーに寄り

クッキーの材料と、晩ご飯の材料を買った。

先に晩ご飯を作り、その後にクッキーを焼いた。





「(なんか、多い?)」





無心で作っていたためか、

予想以上に多く焼き上がってしまった。

誰かにあげようと思うが、味の保証ができない。

1番上に乗っているハート型のクッキーを一口食べる





「(美味しい)」





お菓子作りなんて初めてだったから、

上手くいかないだろうと思ったが、

結構美味しく出来ていた。

1度冷ましてから、お皿によそって

ソファの前にあるテーブルに置く。





「ただいま」

「おかえり」





侑が帰ってきた。

正直、あんまり顔を合わせたくない。

なんでか分からないけれど。





「なんか美味そうな匂いする」

「鮭焼いた匂いかも」

「いや、甘い匂い」





適当なことを言って誤魔化そうとするが、無理があった。

私が座っているソファの方に来て、

焼いたクッキーの存在に気付く。





「クッキーの匂いやったんか。」

「食べないほうがええよ。」

「なんで?」

「まずいから」





嘘。

さっき食べたけどめちゃくちゃ上手くいった。

荷物をドサッと置くと、私の隣に座ってきた。

思わず体育座りをしてしまう。





「どうしたん、そんな縮こまって」

「この体勢が楽だから」

「作ったんやろこれ」

「まあ」

「食べてええ?」

「せやから、まずいって」





私の話を聞かずに、丸い形をしたクッキーを

ひょいっと口に入れて食べている。

あーあ、食べられた。





「美味いやん」

「...」

「なんで嘘ついた?」

「そういう気分やった」

「なんじゃそりゃ」





そっと肩を抱き寄せられる。

今度は星の形をしたクッキーを手に取って

「うま〜」と満足そうな声を出している。





「もう食べないで」

「なんで」

「私のなんてまずい」

「そんなことないって」

「そんなことある」





可愛くない。

前から思ってたけど、本当に私ってクソみたいな奴

今日見たことなんて気にしなければいいのに。





「あの子たちから貰ったの食べて」

「そっちの方が絶対美味しいから」





皮肉なことを言ってしまう。

すると、隣で「ぶはっ」と吹き出す侑。

何笑てんねん。

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黎子(プロフ) - 夕さん» わお、本当ですか!?何回も読んでいただけているなんて嬉しいです!コメントありがとうございます! (2018年4月6日 7時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 夢主ちゃんと侑のやりとりが おもしろくて何回も読んじゃいます! (2018年4月5日 22時) (レス) id: 29f94e2bfb (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - カルタさん» 1作目から見てくれているんですね!嬉しいです!ありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年3月31日 6時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)
カルタ(プロフ) - 「私と彼」「私とあいつ」からずっと好きです!応援してます! (2018年3月31日 1時) (レス) id: 0f60c90d51 (このIDを非表示/違反報告)
黎子(プロフ) - じゅりさん» 私も誤字脱字をやりまくる常習犯です…最高!?本当に!?とても嬉しいですありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年3月26日 6時) (レス) id: 1c7dde52b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黎子 | 作成日時:2018年3月22日 22時

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