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コード/リツカ・アリセシア ページ7

ヒトが言語を使うように、コンピューターにも言語(コード)があり、それを通訳(変換)するツールが存在する。
無機質ともいえるリツカの言葉は、時に大きな誤解を生む。いや、誤解を生むような言葉を選択してしまうリツカに責任がある事に間違いはない。

だが最近、リツカの“言葉”を感情的に解釈し、変換してくれるヒトが現れた。


ロレダナ=アルベスク……
事務所もユニットも年齢も違う彼(多分)と、どうやって接点を持てたのかすら記憶にないが、ロレダナが近くにいるときは、リツカのコミュニケーションが比較的円滑に行えるのだ。




「オレ達は無駄な事にいつまでも付き合える程、暇じゃねぇ」

その日の歌番組で画面に文字情報がリンクされないトラブルが起きていた。時間に追われるアイドル達は、時計を気にしながらシステムが修復されるのを待たされていたのだ。
撮影時間が押している事で焦りが募り、慌てるスタッフに、舞台にいたリツカが席を立つ。その無機質な言葉に、スタッフはびくりと怯えたように肩を振るわせた。

「スタッフ皆にはいつも感謝してるんだから〜たまにはボク達を頼ってくれても良いんだよぉ〜システムトラブルなら、リツカさんが見てアゲル!って、言ってるよ〜」

バターブロンドの長髪を揺らしながら舞台から降りてきたロレダナは、ニコリと微笑みながらリツカの肩を叩く。

「―――……毎度、原型をとどめないよな、アンタの意訳」
「意味は合ってるでしょ?」

「ほらほら、チョット見せて〜」戸惑いの表情を浮かべながら、顔を見合わせるスタッフを下がらせるロレダナを横目に、リツカはトラブルが起こった機械の前に座ると、キーボードを叩き出す。
次々と画面を流れるプログラムコードに、スタッフ一同は息を呑んだ。その様子を見守っていた他を担当していたスタッフからも感嘆の声が上がる。

「この機械、別のスタジオから持ち込まれたものだろ?設定が他の機械にリンクされてる。ネット環境下だと、一番近くにある機械に自動リンクされるように設定しといた。意図的に別機械とリンクさせたい時はこのプログラムを開いて選択すればいい」

リツカが立ち上がると同時に、モニターに文字情報が入力される。カタカタと指を動かしていたこの短時間で、新しいプログラムを作り設定したというのだ。
撮影が開始できそうだとの一報に、一同はほっと胸をなでおろした。

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流離いのsecret(プロフ) - kohaku様>>執筆お疲れ様です〜!素敵なお話の三本立て!しかも最後にうちの子〜〜!!!最高ですありがとうございます! (2021年6月30日 22時) (レス) id: af1699faf6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:流離いのsecret x他3人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年6月30日 16時

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