【リボーン】漆黒の姫君～Ⅶ～ (ページ10)

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標的１９７・辛い告白、涙。ページ10

京子)「Aちゃん・・？今、なんて・・・？」

貴方)「何度でも言うよ。あたし、黒曜中に転校することにしたんだ。」

未だにどんぐりのようにまんまるに見開かれた、京子ちゃんの大きな瞳。

なんだかキラキラと光っていて・・って、これは・・・涙？

あぁ、あたし、泣かせちゃったんだ、京子ちゃんのこと・・・・・泣かせたぁ!？

貴方)「ちょ、京子ちゃん!？どどどどうしたの!？え、ちょ、えぇ!？と、とりあえず泣かないで！」

京子)「～～～～～っ!!!」

ボフッ、と音を立てて前方からやや強い衝撃。―――京子ちゃんだ。あたしに抱きついてるかんじ。

それを優しく受け止める。受け止めて、頭を撫でる。

貴方)「―――――ごめんね、京子ちゃん。」

京子)「ヒック・・A、ちゃんが・・決めたこと、なら・・・ヒック、反対はしないけどっ・・

やっぱり、寂しいよ・・ヒック・・いつか、Aちゃんが・・離れていくかもしれないこと、

心の底では・・ヒック、分かってた、分かってたけど・・・っ」

「・・寂しいよ」とつぶやいた京子ちゃんは、あたしの胸で嗚咽を漏らしながら涙を流す。

あたしは、京子ちゃんの頭を撫でる手を止めない。

貴方)「・・・ごめんね。本当にごめん。寂しい思いをさせたことも、そんな覚悟をさせていたことも。

謝りきれないけど、本当にごめん。でも京子)「あたしたちを守る、ためっ・・・でしょ？」

京子ちゃんの頭を撫でていた手が止まる。

京子)「やっぱり・・・なんとなくだけど、分かってたよ。『Rovina』が関係してるんでしょ？

Aちゃんのことだから、『あたしがいると、みんなを傷つける――』とか思ったんでしょ？

それを思っての黒曜中に転校なんでしょ？」

!!!・・・全部当たり。

なぜそこまで知って・・？あたしは、『Rovina』のことも教えてないはずっ・・・!!!

京子)「・・部屋でお兄ちゃんがツナ君と電話で話してるの、聞いちゃったんだ・・・。

でも、あたしは後悔してないよ？あたしだけ何も知らないで置いてけぼりなんて嫌だもん。」

貴方)「・・・このことはお兄さんには？」

京子)「全部話したよ。電話で話してるの聞いちゃったこと。お兄ちゃん、最初はびっくりしてたけど、

『自分で決めたことなら、貫き通せ』って言ってくれたの。」

そうか・・・。京子ちゃんは、知っちゃったんだね・・・。