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可愛くなりたい。 TAKUYA∞(後編) ページ26

「いや、違くて...これは、泣かされたんじゃなくて、」


「やったら、なに?」



たくやの鼻が私の鼻に触れるんじゃないかってくらい距離を詰めてくる。


そんな状況で上手く口が開かないけど、それでもちゃんと答えなきゃ、たくやがずっと怒ったままなのは嫌だ。



「私、可愛くないから...」

「は...?」

「いっつも、思ってもない事言ったり...」

「...」

「いつも、ごめん...」

「お前さ、俺のこと好きなん?」

「そんなの!!当たり前でしょ...?」

「あそ。でもさ、ちゃんと言ってくれな分からんこともあるやん?」


髪をゆっくり撫でられ、腰に腕を回されてグッと引き寄せられる。



「たくや、ここ学校だからっ」

「そんなんで逃げるん?なあ、俺怒ってんねんけど?」

「っっ...!」



甘く低い声を出しながら息のかかる距離まで近づいてくる顔に思わず目をギュッと閉じれば突如身体が自由になる。


恐る恐る目を開ければ、笑いをこらえるたくやの顔。



「おまっ、ゆでダコみたいに赤なってんで?」



馬鹿にされていたと瞬時に気付いた私は思わずいつもみたいに言い返しそうになってハッとする。


だめだ。


ここでまたいつもみたいにしてたら、何も変わらない。


深呼吸をして、今度は私からたくやに近付く。


「たくや、」

「お、なんや?やるか?」

「...私、たくやの事、ちゃんと好き」



そう言って抱き付く。


たくやの心臓の音が聞こえる。


いつもより少し早い?


「ねえ、たく、」

「お前...それ反則...」



私の肩を掴んで、2人その場にしゃがみ込めば、真っ赤な顔のたくやが見えて驚いてる間もなく、唇を塞がれた。



「なあ、俺まだ怒ってんねんけど」

「だから、ごめんって」

「ちゃう。何俺以外の前で泣いてるん?」

「そんな事言われても、」

「あとさ、」

「えなに?まだあるの?」

「俺以外に名前呼ばせるのも腹立つ。...A」



そう言って私の耳元で囁きながら耳をペロリと舐められ、思わず飛び上がってしまった。


たくやの顔を見れば案の定、してやったりのニヤニヤ顔。



「ほんま、飽きひんな。Aちゃん」


そう言って私の横を通り過ぎて教室に戻って行くたくやの背中にいつものように可愛げのない言葉を放つ私。


やっぱり、私はまだまだ素直に甘えられそうにない。


でも、少しだけ。


ほんの少しだけ届いたかな?


私の気持ち。

悲恋 Hiroyuk→←可愛くなりたい。 TAKUYA∞(前編)



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抹茶ミルク(プロフ) - ねこもちさん» 感想ありがとうございます!ご指摘ありがとうございます!そういうの凄く助かります。他にも気になる点などございましたら遠慮なく言ってください!重ねてお詫び申し上げます。ありがとうございました(^-^) (2018年10月2日 0時) (レス) id: acb8b852dd (このIDを非表示/違反報告)
ねこもち(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています!すみません、1話の[Alexandros]のスペルが[Alexandoros]になっていて、私的には問題は無いのですが、一応報告させて頂きます。図図しくてすみません。これからも頑張ってください!楽しみです! (2018年10月1日 23時) (レス) id: e73785f408 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ミルク(プロフ) - umiさん» はじめまして。この度は読んで頂きまして誠にありがとうございます!とても嬉しい感想を頂き、光栄に思います。今後ともよろしくお願いします! (2017年12月21日 21時) (レス) id: acb8b852dd (このIDを非表示/違反報告)
umi(プロフ) - 感動して涙してしまいました。切ないけど、私はとても好きな物語でした、ありがとうございます(^ ^) (2017年12月21日 21時) (レス) id: 3b0313e513 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ミルク(プロフ) - 、さん» 不慣れなもので、不快にさせてしまい申し訳ございませんでした… (2017年12月15日 22時) (レス) id: acb8b852dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:抹茶ミルク | 作成日時:2017年12月11日 19時

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