ツガイなんて知らない 5

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｢じーこってスキーとスノボめちゃくちゃ上手いって聞いてたけど、あそこまでとは…｣



｢あれは惚れる子続出じゃない？｣



｢渡辺もかっこいいんだけどさ…、佐久間が初心者コースにいるのはなんで？｣




佐｢佐久間さんあんな風には滑れない｣



『でもこっち女子のコースだからね、さっくん』



佐｢大目に見てほしいであります｣



｢佐久間ーっ、お前こっちの初心者コースだろー！｣



佐｢あーっバレたああああ｣



『なんて無慈悲な先生…』



修学旅行の行先は北海道。到着してからの2日間、それぞれのスキルに準じて分けられたグループでスキーやスノボーをした。



1日目が終わった頃にはやっぱり上手い子は誰だかっこいいのは誰だと噂になり、Ωの間では康二くんの名前がよく挙がった。



さっくんは見ての通り男子の初心者コースに引きずられていってしまう。仕方ない、あの運動神経だ…。



｢佐久間って本当にAちゃんのこと好きだよね、どんだけ一緒に居たいんだろ｣



｢あははっ、ほんとそれ｣



｢Aちゃん、付き合ったりしないの？｣



『うーん…、付き合いたいなあとは思うよ…』



｢えっ、ちょっと詳しく…！｣



｢夜っ、夜話そう！｣



先導して教えてくれる人がゆっくり滑り始めたせいで話しは途中で終わり、修学旅行恒例夜の恋バナ大会がものの数秒で決まった。




｢うわーーっ！｣



｢佐久間くん大丈夫かーーっ！！｣




『…面白すぎる』



緩やかな所でずっこけてるさっくんを上の方から滑ってきた康二くんが助けてるのが本当に面白すぎてつい笑ってしまう。



写真を撮ってなんでも相談部のグループに送ると、1.3年生の皆は爆笑の嵐だった。

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