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『嫌なのかな』
お風呂から上がってベッドに大の字で寝転がって、ただずーっと天井を見ながら考えていた。
辰哉先輩は私と運命のツガイであることが嫌なのかな…という疑問。
｢ツガイにしたい｣と言ってくれた。だけどそれはαの本能からくる願望なんじゃないかと考えてしまう。
まだ高校3年生でこれから出会う人がたくさんいるのに、もう運命の相手が私だとわかってて…。
『わかんないなあ…。運命のツガイだってわかってて告白してくれたはずだけど…』
考えれば考えるほどマイナスな方向にばかり向かってしまってドツボにはまっていく。
私は、運命のツガイだと言われた時素直に嬉しかった。だから余計に切ない。
『………』
今日はもう考えるのはやめよう。明日もヒートが続くし学校は休む。
ヒートが続いている数日間は辰哉先輩と会わない可能性だってある。付き合ってから初めてのヒートだし、色々と迷惑かけるかもしれない。
『マイナス思考良くない。寝よう』
布団にギュッとくるまって目を閉じた。
でも寝られる訳もなく、時計の針が進む音をただじっと聞いているだけ。
そんな虚しい時間を断ち切ったのは、スマホの着信音だった。
『え…、辰哉先輩。＿＿もしもし』
＿＿A、ヒート落ち着いてる？大丈夫？
『はい、今は大丈夫です』
＿＿今から1階におりてこれる？ちょっと話したくてさあ。
＿＿あ、無理だったらいいよ？Aもすることあるだろうし……ってだめだわ…。
『…？』
＿＿Aの顔見て話したいことあんの。待ってんね。
『はいっ』
ヒートのことを気にして直接部屋に来るんじゃなくてわざわざ電話をしてくれる所も優しい。
いつも先輩は優しい。頼れるし、守ってくれるし。
でもいつも自分のことは後回しで、私のことばかり気遣ってくれてた。
“話したいことがある。待ってる。“
その言葉から、先輩の気持ちがストレートに伝わってきてなんだか嬉しかった。
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紅彩(プロフ) - わーぉさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！引き続き頑張って更新していただきます。お気遣いありがとうございます！ (2021年8月29日 14時) (
レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
わーぉ(プロフ) - 素敵な小説をありがとうございます！更新されるのを毎回楽しみにしていました。次のお話も気になり待ち遠しいです！無理なくよろしくお願いいたします！ (2021年8月29日 13時) (レス) id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
しゃも(プロフ) - お返事ありがとうございます。応援してます。 (2021年8月29日 13時) (レス) id: 9144ae481b (このIDを非表示/違反報告)
紅彩(プロフ) - しゃもさん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいですし、次も頑張れます。引き続きよろしくお願いします！ (2021年8月29日 10時) (レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
しゃも(プロフ) - 楽しみすぎて更新が待ち遠しい程でした。次も楽しみにしてます！、 (2021年8月29日 10時) (レス) id: 9144ae481b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅彩
| 作成日時：2021年8月9日 20時
