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｢君さあ、もしかして噂になってるΩの子でしょ〜！｣
『誰、ですか…』
辛くて立っていられずに座り込んでいた床に手を付き、なんとか声がする方を見上げても見知らぬ男の子2人が居るだけで何の解決にもならなかった。
私のことをわざわざΩの子、なんて言ってるから多分βかαのどっちかなんだろう。
｢岩本達が言ってたの聞いちゃってさ。
君の隣には絶対誰か男がついてるから近づきにくかったんだよねぇ｣
｢出来心でΩの校舎に来てみたら、まじでフェロモン撒き散らしてたからびっくりしたわ｣
『……っ』
αだ。このままこの人たちと居るのは絶対にまずい。早く離れてなんでも相談部の誰かに＿＿
『うわっ…』
｢逃げないでよ、つれないなあ。せっかく俺たちがΩの校舎まで来てあげたのに｣
『頼んでないです…っ』
必死に立ち上がって歩き出した私の手は簡単に掴まれてしまい、私のことなんてお構い無しに2人はどんどん壁に追いやってくる。
逃げなくちゃいけないのはわかってる。だけどふらふらの体は言うことを聞いてくれない。
｢空き教室連れてこーぜ、こんなとこじゃ楽しめねぇし｣
｢だなあ。じゃあ行こっか〜｣
『何するのっ、やめて…！』
｢何するって…、楽にしてあげるんだよ？君ヒートで辛そうだもん｣
『ヒート…っ』
この体調の悪さはヒートだから？性 的な興奮状態？起こったことがない私には全く理解出来ていなくて、むしろこの人たちの方がよくわかっているらしかった。
ヒートの症状を楽にする方法は、薬か、性 的な行為をするか。
『離して…！』
｢はいはいうるさいよ｣
｢大人しくしてろっての。Ωのくせに…｣
『いや…っ』
担ぎあげられ運ばれたのは、ほぼ物置と化している空き教室。乱暴に床に下ろされると、すぐに男の手が私の襟元にかかった。
『ひっ＿＿』
｢あーだるい、こいつ押さえてろって。後で変わるから頼むわ｣
｢オッケー｣
『いやっ、誰か…っ』
こんな時にタイミングよく助けに来てくれるのはドラマや漫画の中だけなんてことはわかってる。
だけどあの9人が本当に優しくてかっこいいから、少しだけ期待してしまう。
｢泣いたら萎えるだろ、うぜえなあ…｣
｢うざいのはどっちだよ｣
｢Aに触んな｣
『先輩…っ』
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紅彩(プロフ) - あやかさん» 楽しみにしていただけて本当に嬉しいです！学んでいると言っていただけると、丁寧に書いてよかったなと思えます(´∀｀*)出来るだけ毎日お届けできるように更新頑張りますね〜！ (2021年7月12日 23時) (
レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 今まで、オメガバースをあまり読んでこなかったのですがこの作品は主人公が皆にオメガバースについて教えてもらうシーンが多く、実際に読んでいる私もふむふむ...と一緒に学んでいます笑 今1番更新を楽しみにしている作品です！無理なさらず、頑張ってください！ (2021年7月12日 23時) (レス) id: 4008fd041a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅彩
| 作成日時：2021年6月25日 19時
