36 ページ37
昼休みを無事に迎えた頃、なぜだか私の体は信じられないほどのだるさに襲われていた。
『……だるい…』
佐｢大丈夫？保健室行く？｣
『うーん…、どうしよう…』
佐｢ヒートの症状は出てないし、尚更休んできたら？俺が連れていくから、行こう｣
『うん…』
私の体を支えて教室を出てくれる佐久間くん。クラスの皆は大丈夫かと駆け寄ったりしてくれた。ヒートじゃないのにここまで体調が崩れる様子は珍しいのかもしれない。
佐｢Aおぶろうか？｣
『うん…』
佐｢オッケー、＿＿っしょっと！｣
『ごめんね…』
佐｢謝んないで。困った時はお互い様だよ｣
私が助けてあげたことなんて1度もないのに佐久間くんはそういうことを言えちゃう素敵な人。
おぶってくれた背中はあったかくて、だんだん瞼が重くなっていく。佐久間くんは、きっと誰にでもこんなに優しいんだろうな…。
佐｢＿＿失礼しまーす。せんせー、この子めちゃくちゃ体調悪いんだけど看てあげて〜｣
｢あら佐久間くん。おぶって来るなんて初めてじゃない？そんなに悪いの？｣
佐｢んー確かに悪いんだけど、この子は特別！｣
『……？』
先生と佐久間くんの会話を、虚ろになっていく頭で理解することは出来なかった。そのまま目を閉じて私は眠りに落ちた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2665人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅彩(プロフ) - あやかさん» 楽しみにしていただけて本当に嬉しいです！学んでいると言っていただけると、丁寧に書いてよかったなと思えます(´∀｀*)出来るだけ毎日お届けできるように更新頑張りますね〜！ (2021年7月12日 23時) (
レス) id: 4196f501cf (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 今まで、オメガバースをあまり読んでこなかったのですがこの作品は主人公が皆にオメガバースについて教えてもらうシーンが多く、実際に読んでいる私もふむふむ...と一緒に学んでいます笑 今1番更新を楽しみにしている作品です！無理なさらず、頑張ってください！ (2021年7月12日 23時) (レス) id: 4008fd041a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅彩
| 作成日時：2021年6月25日 19時
