拾って (紫)

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そのミスは会社の運営に大きく関わるもので、待っていたのは社内からのバッシング。



上司と共にやっていた仕事なのに、矛先はふっかだけに集中したらしい。



信用していた上司だっただけに、心が耐えられなくなったって。



深｢社長は俺が辞表出してから本当のことを知って、戻れるようにするって言ってくれたんだけどさあ…｣



『でもそれ、辞めて正解じゃない…？』



深｢！！

＿＿だよな、俺もそう思ってんの｣



いざ戻っても、社長の温情で…とか皮肉られるのが目に見える。



深｢そん時に付き合ってた彼女には、有り得ないってフラれたわ｣



『どっちが有り得ないのって話でしょ…。

なに、給料高いのにもったいないとか言われた？』



深｢まさにそれ｣



『会社とふっかどっちの味方なのそれ…最悪…』



深｢結局ね、皆自分が良けりゃいいって奴ばっかりだったわ｣



『………』



本当に最悪な奴ばっかり。



上司のミスが後輩に降ってくる、なんてことは聞かない話ではない。



けど、理不尽だ。




深｢で、仕事辞めるのと同じタイミングで実家を出た｣



『実家住みだったの？』



深｢うん。家族は俺を尊重してくれて好きにしていいよって言ってくれたし

目黒もいる仲良いグループの皆がまじで優しいの｣



『目黒の話しだけで伝わったよ、素敵な友達だね』



そう言うとふっかは、だろっ！って喜んでた。

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