拾って (紫)

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ふっかが居候になって1週間強。やっとゆっくりできる私の休日がやってきた。



彼は無職だから毎日休みだし、家事は洗濯以外やってくれるようになっている。



それにこの期間でだいぶ仲良くなった方だと思う。



前の女が自分の事を好きだと言い始めて、断ったら家を追い出されたとか


その前の女はふっかの境遇を根掘り葉掘り聞いてきたからさよならしたとか。



過去の女の人の話を聞いたりもした。



やっぱり好きにならない方が私にとっても都合がいいんだと思う。



この家に居てくれなくなるんだ。




『割と朝ちゃんと起きるようになってきたよね、ふっか』



深｢Aが怒るんじゃん、暴力だよ暴力｣



『追い出すよ』



深｢ごめんなさい、捨てないで〜｣



なんて冗談も言えるようになった。




『せっかくの休みだから、買い物行ってくるね』



深｢え、俺も行きたい。服買う｣



『ああ、お金はあるんだったっけ』



そうそうってソファから立ち上がって財布を取りに行くふっかは、ちょっと嬉しそうに見える。



ずっと翔太の服を着てるのを見るのも嫌になってきた頃だった。ちょうどいい。



『2人でおでかけだ』




こうして私は居候男と一緒にショッピングモールへ出かけることになった。

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