他人行儀 ページ9
「あ、ヤス〜♡」
「ちょ、店店、やめてや。笑」
引き剥がされたはずなのに、ヘラヘラ笑いながら今度はヤスくんにぎゅっと抱きつく。正面からむぎゅっと。ヤスくんは、苦笑いしてちょっと鬱陶しそうにしつつも、慣れた感じで大倉くんを席に座らせた。
「ごめん、お水もってきて」
『かっかしこまりました！』
私はヤスくんの登場に驚いたけど、ヤスくんはいつもと変わらない様子でクールだしかっこいい。普段はセットしてある髪の毛が今は下ろされてて、ラフな感じでかっこいい。写真撮りたい。
お水準備しながらヤスくんがいるテーブルを見ると、お姉様方に挨拶してて、会話までは聞こえずともいい雰囲気なのは分かった。邪魔しなければ。ヤスくんが色気にやられる前に！
『お待たせしましたお水です！』
「ありがとう。ほら大倉、水やで？飲みや？」
「俺飲めへん〜ヤス飲ましてぇ」
「あほ言いなや。笑 ほら、冷たくて美味しいで？」
「…ほんまやぁ〜ありがとう〜」
2人見てるとぽわぽわした気持ちになる。仲良いだけじゃなくて、雰囲気が柔らかくて癒される。テーブルの脇に立ってニマニマしてると、お姉様方が怪訝そうな表情で見つめてきた。あ、バイト中だということをすっかり忘れてた。
「これと、同じのください」
『あ…はい。かしこまりました』
大倉くんのグラスを指して、にっこり笑うヤスくん。その笑顔が、社交辞令というか、一線引かれたというか、他人行儀というか…なんか、胸がちくんとした。
ペコっと頭を下げて、仕事に戻る。
ヤスくんが注文したドリンクを運んだときは、目すら合わせてくれなかった。ががーん。大倉くんは半分寝てて、ヤスくんにもたれかかってる。連れてきたお姉様方のお相手ヤスくんがしてるし、楽しそうだし…しっかりしてよ、もう。
「Aちゃん、今日もうあがりでいいよ」
『え！いいんですか？』
「うん、いつも頑張ってもらってるし、お友だち来てるみたいだし」
『ありがとうございます！お先失礼します！』
正直、ヤスくんのテーブルが気になり過ぎて気になり過ぎてバイトどころじゃなかったから有難い。次回このようなことがあった際はちゃんと働かせていただきます。が、今回はお言葉に甘えて、先に上がらせていただきます。感謝。
私服に着替え、髪型、お化粧直し完了。帰る準備万端。このままテーブルに行く？いったん電話する？ラインする？どうする？
『テーブル行っちゃえ！』
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蒼乃碧(プロフ) - 素敵なお話ありがとうございました！そして…完結おめでとうございます！コメントを拾って下さって本当に嬉しかったです！ (2020年2月12日 21時) (
レス) id: b2e7866667 (このIDを非表示/違反報告)
おゆ(プロフ) - ゆんゆさん» ゆんゆさんコメントありがとうございます！無事完結することができました^ ^ (2020年2月12日 20時) (レス) id: c48463ca18 (このIDを非表示/違反報告)
おゆ(プロフ) - みきさん» みきさん！毎回更新の度にコメントして下さってありがとうございました！わたしも最後まで更新できてうれしいです…！！！引き継ぎどうぞよろしくお願いします^ ^ (2020年2月12日 20時) (レス) id: c48463ca18 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 完結おめでとうございます！主人公のこと大好きなヤスくんが読めて嬉しいです！今後の作品も楽しみにしています！ (2020年2月12日 7時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます！読めるだけで嬉しいです。続きも楽しみにしています！ (2020年2月3日 7時) (レス) id: d5b4f7ed9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆ | 作成日時：2019年8月4日 0時
