お部屋でいちゃこら【短編集】 (ページ17)

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寝起き【黄】ページ17

朝5時30分。
隣でスヤスヤ寝ている人の着信音で目が覚める。

『亮～？電話だよ～…』

「……もしもし、、、ぉん。…うぃ、」

電話を切った後、起きる様子もない彼は放置してベッドから出る。本来起きないといけないのは亮なのに。ま、いつものことだからいいけど。

顔洗ってすっきり目を覚まさせたら、自分の朝ご飯と、彼が持っていくであろうスムージーの準備。付き合い始めた頃は一緒に朝食をゆっくり取ったりもしてたけど、今ではもうこんな感じ。一緒に食べたいという気持ちもあるけど、ぎりぎりまで寝かせたいという気持ちの方が大きい。

『あ、そろそろ…』

さっきの着信からもうすぐ10分経つ。そろそろ二回目の着信が入るはずだから、ワッフルを焼くタイマーをかけて、彼が寝ている寝室へ。案の定、鳴り出したスマホを無視してもぞもぞと寝返りを打ちながら眠っている。

『りょーう！鳴ってる！』

「んー…かわりに出てやあ…」

『マネージャーさんからでしょ！ほら、ちゃんと出て』

「んもー……はぁい、ん…、おっけ…」

起きる気ないやん。
そうツッコミたくなるくらいやる気のない返事で、案の定スマホを傍に置いたまま寝る体制に入る亮。

『…ほんと、キレーな寝顔…』

バサバサの睫毛も、摘みたくなるくらい高い鼻も、
ついつい引き寄せられて、思わず見入ってしまうくらい。

『りょー？』

「ん゛ん゛…」

『ふふ、先にご飯食べてるからね？』

眉間に寄ったシワをグリグリと押すと、更に深く刻まれた。ふわふわの髪の毛をそっと撫でて、寝室を後にした。