あったかいごはん ページ8
す「Aっそんなのええからここ座れ!」
「そんなのって!おにーちゃんがやったんでしょ!」
す「あああヤス痛かったなぁ?すまんかったなぁ?この通りやで?よーし、すぅくんが撫でてやろうな〜」
おにーちゃんがヤス先輩に謝りもしないで椅子に座るのを急かしてくるから、ちょっと反発してみた。すぐに察したようで、私を押し退けるとムツゴロウさんが動物あやすみたいな勢いでヤス先輩をよしよししだした。
す「ほれみぃ!どうや!」
「ふふ、かわいがりすぎ!」
す「かわええで〜ヤス〜」
安「すばるくんもうええって〜」
おにーちゃんの大げさに愛でる動きと、嫌がっているようで喜んでいるようにしか見えないヤス先輩の反応がおもしろくて笑けてしまう。おにーちゃんに促された場所に座ると、テーブルの上にはちゃんとしたお昼ご飯が人数分並べられていた。
「ごはん!美味しそう!!!」
大「せやろ!?みんなで作ったんやで?」
村「お前は味見専門やったやろ!」
横「意外と楽しめたし、料理するんも悪くはないな」
誕生日席に私、そしてその隣に忠義くんとヒナちゃんが座って、ヤスくん、よこちょがそれぞれの隣、私の正面におにーちゃんの順でテーブルを囲むような位置についた。
大「あったかいうちに食べよ!」
す「手を合わせてくださーい!いただきまーす!」
「「「いただきまーす」」」
おにーちゃんの号令のもと、みんなできちんと手を合わせてから食べ始める。どれから食べようかな〜と、一品一品吟味していく。
「え…!!!ちょ、これ何!?」
大「んー?どれぇ?」
「これ…っしいたけやん!!!」
しいたけの肉詰め。
私の大好物であり、おにーちゃんの天敵。
驚きのあまり正面にいるおにーちゃんに目を向ける。
「これどうしたん!?おにーちゃん食卓に並ぶのも嫌がるやん!」
す「…Aの好物やから作った」
村「すばるがさぶいぼ出しながら調理したんやで」
横「相当嫌がってたけどな。笑」
安「直で触りたなくて軍手付けようとしてたもん。笑」
おにーちゃんのしいたけ嫌いは度を越している。
食卓にしいたけが並んだ日はごはんに手をつけなかったし、冷蔵庫に入ってるだけでも嫌がるのに。
それなのに、触って、切って、調理して…
「おにーちゃんありがとううううれしいいいい」
涙ちょちょぎれで、感動しながら食べた久々のしいたけは、言わずもがな今まで食べた中で一番美味しかった。
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春(プロフ) - 初めてのコメント失礼します。これからも「ヤンキーくんと元やんちゃん」を読ませて頂きたいので、のんびり少しずつ更新して頂けると嬉しいです。御多忙との事ですが、どうか御無理せず、お体に気を付けてください。応援しています。 (2021年3月28日 21時) (レス) id: 0f0f6f6b4e (このIDを非表示/違反報告)
おゆ(プロフ) - ∞ヤンマーEIGHTER∞さん» こちらにもコメントありがとうございます( *;∀;) ご期待に副えるように尽力します! (2019年8月29日 23時) (レス) id: 2aceb7dd30 (このIDを非表示/違反報告)
∞ヤンマーEIGHTER∞(プロフ) - 移行おめでとうございます!!これからも、ヤンキーなメンバーが見れて嬉しいです!頑張ってください!!!応援してます!! (2019年8月28日 17時) (レス) id: 54e9c54bda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おゆ | 作成日時:2019年8月28日 17時