轟と先輩 ページ2
「A先輩」
「……どーも」
そうやって優しく俺の名前を呼ぶのは、
轟洋介、俺の一つ下の後輩だ。
元は同じ高校に通っていたが、「見せかけのヤンキーみたいな雑魚を全部狩りたい」と
鬼邪高に転校したわりとやべー奴、だ。
まあでも、俺にとっちゃずっと可愛い後輩で、ついつい甘やかしてしまうのは昔と変わってないけど。
轟も懐いてくれてるのか、転校したあとも、時々校舎裏のフェンスまで会いに来てくれる。
いじめられっ子でよく俺に助けられてた轟も、変われば変わるもんである。
「というか轟、高校は？」
「鬼邪高は出席日数を金で買えますから」
「へえ……」
「先輩も、そろそろお昼休み終わるんじゃないですか？」
もうそんな時間か、とスマホを見ると、確かにそろそろ五時間目が始まりそうだった。
「じゃあ、また今度〜」
「おう、また今度」
ヒラヒラ手を振る轟に、ふと思いついてポケットの中に入ってた飴を投げる。
「それやるよ。もらったけどいちご飴苦手なんだ」
ナイスキャッチした轟にそう言うが、ふと思い直して言い換える。
轟には素直に言った方が伝わるだろう。
「ごめん嘘！轟、鬼邪高で頑張ってるからごほーび、な！」
なんだか気恥ずかしくなったので、轟の顔を見ずに小走りでその場を後にした。
……慕ってくれてるからってクサすぎたか？
轟、引いてないといいけど……。
・
「あれ、轟ちゃーん。定時棟でばったり会うなんてなんかきぐーだね。外出てたの？」
「…………」
「ん？先輩無視か轟ちゃん？コラ？」
「A先輩可愛すぎだろ！！！！！！！！」
「わー、誰？」
「はーA先輩尊い無理好き……ご褒美？はあ……先輩が生きてるだけで嬉しすぎるご褒美なのに……いやワガママ言うなら先輩の全てを俺に欲しいけど……ああ飴の包み紙家宝その53にしねぇと……クソッちゃんと盗聴器動いてたろうな！？先輩の可愛すぎる発言をちゃんと録音してたか？」
「わー、嘘でしょこの子こわぁい」
「村山ァ！」
「さんね？村山"さん"」
「…………………お前の顔みてたら落ち着いてきた。帰るわ」
「……なに？轟ちゃん怖すぎ……あれが恋に狂う男って言うの……？言うんだろうな……」
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歯車(プロフ) - 取り合い最高すぎて鼻血出ました(！)ありがとうございました！！ (2019年12月1日 14時) (
レス) id: f8409f234e (このIDを非表示/違反報告)
にゃん太(プロフ) - ありがとうございます！興奮してどっちを書いてもらうか書き忘れてました！すみません！ (2019年11月28日 1時) (レス) id: 13eda0a6a1 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん太(プロフ) - 初めまして！めっちゃ面白かったです！リクエストなのですが轟で朝起きると猫になってるｰ?!的なお話が読んでみたいです！大丈夫そうならよろしくお願いします！ (2019年11月27日 0時) (レス) id: 13eda0a6a1 (このIDを非表示/違反報告)
歯車(プロフ) - すっごく面白い！見つけられてよかった……リクエストなのですが、村山くんと轟くんが男主を取り合う感じのお話って大丈夫でしょうか……？？ (2019年11月25日 20時) (レス) id: f8409f234e (このIDを非表示/違反報告)
亜李須(プロフ) - ハイローの受け主待ってました！やばい（（（更新頑張ってください！楽しみにしてます！！ (2019年11月12日 22時) (レス) id: 99d7320faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：郡道 | 作成日時：2019年11月12日 1時
