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「よかったわね吉岡」
「篠原さん〜！ありがとうございます」
昨日は目まぐるしい日だった。
翔平に打ち明けたあと、お互いの両親へのズームになってしまったが報告をした。翔平の両親は遠くに住んではいないがわたしの両親は九州に住んでいるので、ズームで報告した方が早いだろうとわたしが決めた。
また翔平が落ち着いて時間をとれたら改めて直接報告しに行くつもりだ。
そして今日。会社にはしばらく休みを貰っていたけど、篠原さんには大きな心配をかけてしまったので、いのいち一番に報告すべく会社へ出向いた。
仕事は安定期に入るまでは働くつもりだ。
産休や育休制度もあるけど、そこらへんのお金は心配いらないから辞めておいで、と翔平が言うので退職することを選んだ。でも勿体ないよと言ったが、「だって俺 大谷翔平だよ」なんていつか言った嫌味を返されてしまった。もう何も言うまい。
「仕事やめたら引っ越すの？」
「はい。その予定です」
「あらそうなのね。どこへ住むの？」
「えっと...まぁ相手が海外にいるので、海外ですね」
「あら、外国の人だったの??」
きょとんとする篠原さん。
「あ、いえ日本人なんですけど仕事の都合が海外なもので」
「そういうことね! で、吉岡から名字はなににかわるの？」
「....えっとーー」
これ言ってもバレないよね？
まさか大谷翔平だなんて、誰も思わないか。
「おおたに、になりますね...」
「海外、大谷...ふふっまるで大谷選手みたいね！」
その大谷選手です。
篠原さん鋭い人だから焦った。
「あ、もうこんな時間。じゃあ吉岡、わたし今から出なくちゃいけないから。気をつけて帰りなさい」
「はい！お時間取らせてすみませんでした」
また明日ね、といって篠原さんは去って行った。
さてわたしもそろそろ翔平のところに戻るかな。
翔平ってば、妊娠中の女性に対する気遣いを学ぼうとしてネットで変な記事でも見たせいか移動手段は必ずタクシーを使ってくれとお金を渡してきた。
自分のためには使わないのに、人のためには惜しげも無く使おうとするんだから、大谷翔平の金銭感覚ってすごい。
タクシーを使ったか領収書を必ず見せるように、なんて念押しされたし。
優しさの方向が変だけど、でもその優しすぎる翔平がわたしはたまらなく愛おしい。
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黄色ジャス民(プロフ) - 本当に最高なお話です。めっちゃ大好きです。まだお話は続くと思うけど出来ることなら続編も読みたいです。 (12月21日 16時) (
レス) @page47 id: 8ff4fc4814 (このIDを非表示/違反報告)
黄色ジャス民(プロフ) - どうか別れないでハッピーエンドでお話が終わりますように。 (12月20日 22時) (レス) id: 8ff4fc4814 (このIDを非表示/違反報告)
arulongchuan(プロフ) - 最高です…！ (12月16日 18時) (レス) id: 1fa20d15c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gpneibybz | 作成日時：2023年12月15日 13時
