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「結婚するまでは、バレないほうがAちゃんのためってことですよね」
「そうだ。翔平のほうは俺含めて球団関係者がいるから執拗に追ってこないが、Aちゃんにはあの手この手で張り付こうとするだろうからな」
「・・今すぐ結婚する？」
バシッ
「なにいってんの」
でもそうだ、水原さんの言うとおりだ。
相手はあの大谷翔平だ。世間はわたしのことなんて興味ない。ただ相手が大谷翔平、それだけで世間は盛り上がれる。
わたしの不安な気持ちを察したのか、私の頭を優しい手つきで撫でた。
「なにがあっても守るから」
さっきの返事だろうか。真剣、だけど優しい顔でわたしにそっと微笑む。その言葉だけで十分だよ。それだけでわたしは安心していられる。
ふと水原さんから視線が突き刺さる。
わたしと翔平くんのやり取りを身体に穴があくほど凝視していた。
「なんですか・・」
「もう結婚しちゃえよ」
「水原さんまでなにいうんですか！」
じれったいなーとぼやき「じゃ、あとは若いふたりでな！」と言って部屋から出ていこうと立ち上がる水原さん。きっとこの人なりに私たちのこと心配してくれたんだろうな。今度あったときに改めてお礼言わなくちゃ。
水原さんが去ったあと、再び翔平くんと2人っきりになった。
わたしの背後に翔平くんが並ぶ。くるりと身体を向き合うと、翔平くんの腰に手を回した。応えるように翔平くん大きな腕が背中に回った。
彼が好きだ。かわいい顔に似合わないこの大きな身体も、わたしを抱きしめる力強い腕も、優しく話しかけてくれるその声も、柔らかくて少しカサつく唇も、全部全部わたしの翔平くんだ。
ふと、わたしのお腹に当たる硬いものに気づいた。
「翔平くん・・」
「ーーごめん。生理現象だから気にしないで」
はずかしげに呟いた。かわいい人だな。翔平くんの力ならどうとでもできるのに、それをしようとしない。
ほんとに、優しい人。
「わたし今日ね、新しい下着つけてきたの」
「・・へ？」
「レースがとっても可愛くて生地がきもちいいんだ」
「えっと、Aちゃん？？」
「あとね、ちょっぴり透けてるの。胸の辺りとか。
・・・・見たくない？」
「・・・みたい、です」
ねぇ、翔平くん。上手くいえないけど、わたしあなたのものになりたい。だからお願い、正しく翔平くんのものにしてほしいーーーー。
唇が触れ、身体が宙に浮く。
その日の部屋の電気は、一晩中 消えたままだった。
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黄色ジャス民(プロフ) - 本当に最高なお話です。めっちゃ大好きです。まだお話は続くと思うけど出来ることなら続編も読みたいです。 (12月21日 16時) (
レス) @page47 id: 8ff4fc4814 (このIDを非表示/違反報告)
黄色ジャス民(プロフ) - どうか別れないでハッピーエンドでお話が終わりますように。 (12月20日 22時) (レス) id: 8ff4fc4814 (このIDを非表示/違反報告)
arulongchuan(プロフ) - 最高です…！ (12月16日 18時) (レス) id: 1fa20d15c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gpneibybz | 作成日時：2023年12月15日 13時
