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episode11 羽ばタく灰色ノ空 ページ15

『……オウム…?』
「そ、"オウム"
 いい名前でしょ…?」

……オウム…
なんだろう、この気持ちは…

『…えあ、うん…!
 いい名前!…どんな由来があるの…?』
「ふふ、実はとても
 気に入ってくれてるんだね!
 口元が凄くゆるんでるよ〜
 よっぽど嬉しいんだね!
 そんなに気に入ってくれてるなんて
 嬉しいな〜!」

…んえ…?
……いつの間にか口元が緩んでいたみたいだ
これが…嬉しいということなのかな…

「…いいよ!由来、教えてあげる!
 いくつかあるんだ!

 1つ目、鳥さんの鸚鵡(オウム)が由来の色
 鸚緑色(おうりょくいろ)が君の色に似ているから

 2つ目、君の鳥さんの羽付き髪紐…
 鳥さんっぽくていいな〜って思ったから。

 3つ目あそこに止まってるあの鳥さんの羽が
 君と私の色と一緒でなんか運命感じたから。
 あの鳥さんはまだ白雨に当たってないのか
 綺麗な色だよね!
 ま、あれは鸚鵡じゃなくてインコだろうけど…


窓の外を覗いてみる。

『………?
 …あ!本当だ!なんか鳥がいる…!』
「でしょ…?運命感じるよね!」

バサバサッ

…飛んでいってしまった。
さっきまで降っていた白雨がいつの間にか
止んでいたみたいで、空き家の窓から見える
まだ微妙に曇っている灰色の空を見上げると
なんだか美しくその鳥は羽ばたいていた。

「…4つ目。
 あの運命を感じた鳥さんみたいに
 どこまでも羽ばたけるような…
 そんな人に、なって欲しいな…」

彼女の横顔を見る。
その横顔は、視線は
空を優雅に羽ばたく鳥に注いでいた。

『…自分も、いつかはあんな風になれるかな…』
「なれるさ、オウムなら…」

2人の少女は肩を寄せ、
窓の外…灰色の空を羽ばたくオウムを見上げ、
笑い合った__________


 

episode12 追憶ノ羽→←第一回挿絵美術館 そノ2


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カノヒスイ(プロフ) - その辺、注意して書き込みしてくださいね♪ (7月24日 8時) (レス) id: 9a08fdce46 (このIDを非表示/違反報告)
カノヒスイ(プロフ) - 感想いつでも歓迎しますが、みんなが不快に思うことを書き込んだり、荒らしはダメです! (7月24日 8時) (レス) id: 9a08fdce46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カノヒスイ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年6月6日 20時

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