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チュンチュン......
早朝のまだ誰も起きていないような時間に起き出すものが1人。
その人物はスマホからあっけなく電源コードを抜くとまるでゲームに取り憑かれているかのような勢いでとあるゲームのアイコンをタップした。
そのアイコンには、『fantasy monkey』という文字と共に可愛らしい音符のイラストが描かれている。
『fantasy monkey』とは?と謎に思う方もいるだろう。
ファンタジーモンキーとは、簡略化して言うとお猿さんと旅をするゲームである。
主人公である自分のアバターとお猿さんや他の動物との絆を深めていく、という操作を今流行りの音ゲーと組み合わせることによって“神ゲー”と巷で話題になっている人気ゲームだ。
____そして、ここにもその虜になっている人が。
「......『fantasy monkey』ほんっとうに最高。僕の為に作られたゲームって言っても良いくらいだよね。」
彼は一見かなりのゲーム中毒者である。
一日のうちでゲームをしない日はないのではないだろうか、そんなことさえ感じられる。
青side
「......はい、今回はね〜なんと!帰ってきた神ゲー!『fantasy monkey』をプレイしていこうと思いますっ!」
防音材バッチリ、スマホの充電バッチリ、ついでにお顔の艶もバッチリ。
作業部屋のゲーミングチェアに座って椅子をくるくる回しながら僕は一人静かな部屋でハイテンションをモットーにしたゲーム実況をする。
「いや〜なんか僕といえば,みたいなゲームだよね・・・・・・って誰が猿だよ。」
一人静かな部屋で、一人寂しくゲーム実況の収録。
そして一人寂しくノリツッコミ。
防音材がなければころちゃん明らかに通報されてますよ、なんて黄色い彼は笑いながら言っていた。
「今回は巷で話題になってきているっていうゲームをやってみますっ!」
ハイテンションを今年の抱負に掲げても神様に怒られない勢いのテンションでのゲーム実況。
確かに見る人によれば一種の薬をやってる人である。
「えぇ!!マッチングモードとかあるん!?恋のマッチングもしちゃおうかな、なんてね・・・くふふ」
この言葉は、やがてフラグとなってころんに返ってくることを、この時のころんは知らなかった。
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